御修法(読み)みしほ

精選版 日本国語大辞典「御修法」の解説

み‐しほ【御修法】

〙 (「みしゅほう(御修法)」の変化した語。「みしお」とも。「み」は接頭語)
国家または個人のためにを呼んで密教の修法を行なう、その法会。みしほう。みずほう。
平家(13C前)三「御修法(ミシホ)〈高良本ルビ〉の結願に勧賞共おこなはる」
平安時代、宮中で毎年正月八日から七日間行なわれた真言祈祷の法。真言院の御修法後七日の御修法。みしほう。みずほう。
※公事根源(1422頃)正月「真言院の御修法(ミシヲ)も今日より七日おこなはる」
[語誌]②は、仁明天皇の承和元年(八三四)、空海の奏請によって始まったとされる。東寺の長者が導師となり、金剛界胎蔵界曼荼羅隔年交互にかけて、天皇の御衣を加持し、護摩を焚いて修法する。現在は真言宗各大本山の長者が交替で導師をつとめる。

み‐ずほう ‥ズホフ【御修法】

〘名〙 (「み」は接頭語)
※源氏(1001‐14頃)紅葉賀「中将の君は、いとど思ひ合はせて、みすほうなど然とはなくて、所々にせさせふ」
※枕(10C終)二九五「大将の御前駆追ひたる。孔雀経の御読経。みずほふ」

み‐しゅほう ‥シュホフ【御修法】

〘名〙 (「み」は接頭語)
※栄花(1028‐92頃)初花「よろづの御祈、さまざまの御修法、御読経、内にもよろづにてさせ給に」

み‐しお ‥しほ【御修法】

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日本大百科全書(ニッポニカ)「御修法」の解説

御修法
みしゅほう

「みしほ」とも読む。本来は宮中で行われる修法の総称であるが、現今では、真言宗各派が協力して毎年1月8日より14日まで7日間、東寺(教王護国寺)の灌頂(かんじょう)院で修する「後七日御修法(ごしちにちのみしほ)」の略称として用いられる。

加藤精一

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「御修法」の解説

御修法
みしゅほう

「みしほ」とも読む。密教の法会のことで,真言宗で後七日御修法の略称。1月8日から7日間,国家の平安と繁栄を祈って宮中の紫宸殿で,金剛界,胎蔵界を隔年に修し行われた。天台宗では5種の大法,6種の準大法,5種の秘法のこと。

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デジタル大辞泉「御修法」の解説

み‐しほ【法】

《「みしゅほう」の音変化》
国家または貴人が僧を呼んで密教修法を行う、その法会。みずほう。
後七日ごしちにち御修法みずほう

み‐しゅほう〔‐シユホフ〕【御修法】

みしほ(御修法)」に同じ。

み‐ずほう〔‐ズホフ〕【修法】

みしほ(御修法)

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世界大百科事典内の御修法の言及

【寺事】より

…また,南都諸宗を主とし,天台,真言の古寺でも行われる悔過法要の場合は,古来の民間習俗と仏教行事が合体したという事情を反映して,荘厳(しようごん)の花や餅,呪具の牛王(ごおう)杖やケズリカケ,結界の注連縄(しめなわ)などの製作いっさいを在家が担当し,また法要の間に鉦(かね)や太鼓を打ち鳴らしたり,法要に付随する鬼追いの鬼役を勤めるなど,僧俗の協力によって行事が運営される例が多い。また特殊な例としては,真言,天台両宗でそれぞれに行う御修法(みしほ)は,天皇の御衣加持を目的とする行事であるが,この時には日を定めて勅使差遣のことがあることなども,寺事における僧俗の濃いかかわりのなごりを示す一例である。その他浄土真宗の報恩講や薬師寺の修二会で,自然発生的に,在家の聴聞者が出仕の僧侶に唱和して声明を唱えるなどは,寺事のあり方の,現代的な方向の一つを示している。…

※「御修法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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