御祭(り)(読み)オマツリ

デジタル大辞泉の解説

お‐まつり【御祭(り)】

祭り」の尊敬語・美化語
魚釣りで、釣りをしている人どうしの釣り糸が絡み合うこと。
男女の交合。
「―の最中坊が目を覚まし」〈柳多留・三七〉

おん‐まつり【御祭】

奈良市の春日大社の摂社若宮神社で、12月17日を中心に行われる祭礼田楽舞楽猿楽など多くの芸能が演じられる。

ご‐さい【御祭】

夏の土用なかば過ぎに7日間くらい吹く北東風。陰暦6月16、17日の伊勢神宮礼のあるころに吹くのでいう。御祭風

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百科事典マイペディアの解説

御祭【おんまつり】

奈良春日(かすが)大社の摂社若宮神社の祭。12月15〜18日に行われる。春日大社を氏神とする藤原氏により1136年に始められたという。神霊本殿から御旅所へ移し,そこで神楽(かぐら),東遊(あずまあそび),田楽(でんがく),猿楽(さるがく),舞楽などが奉納され,再び本殿へ還幸する。奈良で最も古式を残した祭で,芸能史的にも注目される。

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大辞林 第三版の解説

おんまつり【御祭】

奈良市春日大社の摂社若宮神社の、12月17日を中心に行われる祭。田楽・猿楽・能など、種々の芸能が奉納される。古くは藤原氏の私祭。

ごさい【御祭】

陰暦6月の土用の半ば頃、一週間ほど吹く北東の風。6月16、17日に伊勢の御祭があることからの名という。

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精選版 日本国語大辞典の解説

お‐まつり【御祭】

(「お」は接頭語)
[1] 〘名〙
① (祭りを敬っていう語) 神霊をまつること。また、神社の祭礼。
俳諧・文政句帖‐七年(1824)三月「御祭りやビラウドの牛銀すすき」
② 男女が交合すること。→おまつりを渡す
咄本・芳野山(1773)蜜夫「ふたりがさし向ひて、たばこのんでゐる。もはや御祭(オマツ)りすぎのてい」
③ 歌舞伎の(かつら)の両鬢(びん)の上に半輪形に出ている髪。強い性格の立役の鬘に飾毛としてつけるもの。
[2] 歌舞伎舞踊の曲名の一つ。通称「申酉」。清元

おん‐まつり【御祭】

〘名〙 (「おん」は接頭語) 陰暦一一月二七日の奈良の春日若宮神社の祭。《季・冬》
申楽談儀(1430)附載「一、若宮の御まつり、薪(たきぎ)の供餉等(ぐしょうとう)の事」

ご‐さい【御祭】

〘名〙 陰暦六月土用のなかばを過ぎる頃に、七日ほど吹く北東の風。六月一六・一七日に伊勢神宮の祭があるところからいう。御祭風。〔物類称呼(1775)〕

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世界大百科事典内の御祭(り)の言及

【御祭猿楽】より

…奈良春日若宮神社の祭礼(御祭。式日12月17日)の猿楽。…

【暗闇祭】より

…このほか,暗闇祭の名称はつかないものの深夜に祭祀を行う神社は数限りない。奈良の春日若宮神社で12月に行われる若宮祭(御祭)などはその典型で,人目に触れない真夜中に松明の灯だけでお旅所まで渡御し,翌日の祭典を行い,またその晩おそくに還御する。これらの事実は,神を迎えるときが本来夕方から夜にあったことを示すもので,全国各地で祭りの前晩を宵宮(よいみや)といってたいせつにする風にもうかがうことができる。…

【細男】より

…この話と宮廷の御神楽(みかぐら)の〈阿知女作法(あじめのさほう)〉を結びつけ,細男を御神楽のおりの〈才の男(ざいのおのこ)〉の転とする説もあるが,批判的見解が多い。現在奈良春日若宮の御祭(おんまつり)に出る細男は,浄衣・白覆面・烏帽子姿の者6人が1組で,鼓打ち2,笛吹き2,他の2人は無手で舞う。福岡市志賀島の志賀海(しかのうみ)神社の《磯良の舞》は,白覆面の者1人が羯鼓(かつこ)をつけて出る。…

※「御祭(り)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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