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恋女房染分手綱 こいにょうぼうそめわけたづな

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

恋女房染分手綱
こいにょうぼうそめわけたづな

浄瑠璃。時代物。 13段。吉田冠子 (1世吉田文三郎 ) ,三好松洛合作。宝暦1 (1751) 年大坂竹本座初演。近松門左衛門作『丹波与作待夜 (まつよ) の小室節 (こむろぶし) 』 (08) の改作で,10段目は原作の上の巻をそっくり流用した。

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デジタル大辞泉の解説

こいにょうぼうそめわけたづな〔こひニヨウバウそめわけたづな〕【恋女房染分手綱】

浄瑠璃時代物。13段。吉田冠子(よしだかんし)・三好松洛合作。宝暦元年(1751)大坂竹本座初演。近松門左衛門の「丹波与作待夜(たんばよさくまつよ)の小室節(こむろぶし)」の改作。10段目の「重の井子別れ」が有名。

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世界大百科事典 第2版の解説

こいにょうぼうそめわけたづな【恋女房染分手綱】

(1)人形浄瑠璃。時代物。吉田冠子,三好松洛合作。13段。1751年(宝暦1)2月大坂竹本座初演。近松門左衛門作の世話浄瑠璃丹波与作待夜の小室節(たんばよさくまつよのこむろぶし)》(1708)の書替え。丹波国由留木家の家臣伊達与作は若殿右馬之助が祇園の芸子いろは身請けするための金三百両を同家中の鷲塚八平次に奪われたとがで家中を追われた。腰元重の井の父で由留木家抱えの能役者定之進は,重の井が伊達与作と密通した罪を身に引き受けて主君に《道成寺》の鐘入りを伝授したのち,鐘の中で切腹して果てた。

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大辞林 第三版の解説

こいにょうぼうそめわけたづな【恋女房染分手綱】

人形浄瑠璃の一。時代物。吉田冠子・三好松洛作。1751年初演。近松の「丹波与作待夜の小室節」の改作。丹波由留木ゆるぎ家の乳人重しげの井が、我が子の三吉と対面しながら、主家への義理で母子の名乗りができずに別れる「重の井子別れ」の段が著名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

恋女房染分手綱
こいにょうぼうそめわけたづな

浄瑠璃義太夫節(じょうるりぎだゆうぶし)。時代物。13段。吉田冠子(かんし)・三好松洛(みよししょうらく)合作。1751年(寛延4)2月大坂・竹本座初演。俗謡で有名な馬士(まご)丹波与作(たんばよさく)と宿場女関の小万(せきのこまん)の恋を描いた近松門左衛門の『丹波与作待夜小室節(まつよのこむろぶし)』の増補改作。由留木(ゆるぎ)家の臣伊達(だて)与作が若殿の情人芸子いろはの身請けの金を盗まれた咎(とが)と腰元重の井(しげのい)との不義によって追放され、馬方となって流浪する話を本筋として、重の井の父である能役者竹村定之進が主君に『道成寺(どうじょうじ)』の能を伝授したあと鐘の中で切腹して娘の罪を償う話、与作の義兄座頭慶政(けいまさ)の悲劇、馬方与作が関の小万となったいろはと恋に落ちる話などが組み込まれているが、名高いのは十段目の「重の井子別れ」で、人形浄瑠璃でも歌舞伎(かぶき)でも多く上演される。
 父の忠死によって救われ、主家の息女調姫(しらべひめ)の乳母となった重の井は、姫が入間(いるま)家の養女となって東国へ下る旅立ちの日、道中双六(すごろく)で姫の機嫌をとった幼い馬方三吉を、与作との間に生んだわが子と知るが、主家への義理のため、涙をこらえ親子の名のりをせずに別れる。歌舞伎で重の井は立女方(たておやま)の代表的な役で、内面的な愁嘆の演技が眼目。三吉も子役として有数の大役である。[松井俊諭]

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世界大百科事典内の恋女房染分手綱の言及

【丹波与作待夜の小室節】より

…《落葉集》などに所収の歌謡や古浄瑠璃,歌舞伎で人々に知られた丹波与作を主人公とするが,筋立ては近松の創作になる。母と名のれぬ滋野井の苦衷や,母をしたう三吉のいたいけな感情が描かれる序幕がすぐれており,《恋女房染分手綱》(1751)の中に〈重の井子別れ〉としてまるごと採り入れられ,現在もたびたび上演される。それにくらべ,与作は先行作のイメージによりかかったためか,十分に描かれているとはいいがたい。…

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