扶養控除(読み)ふようこうじょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

扶養控除
ふようこうじょ

所得税を計算する過程で総所得金額から差し引く所得控除の一つ。所得税の納税義務者に所得税法上の扶養親族がいる場合,その人数によって一定額が控除される。控除の対象となる扶養親族とは,配偶者以外の親族(6親等内の血族および 3親等内の姻族),または都道府県知事から養育を委託された児童(里子)や市町村長から養護を委託された老人で,納税者と生計を一にしていること,年間の合計所得金額が 38万円以下であること,原則として青色申告者(→青色申告)の事業専従者としてその年に一度も給与の支払いを受けていないこと,白色申告者の事業専従者でないこと,のすべての要件にあてはまる者をさす。さらに,一般の扶養親族,特定扶養親族(12月31日現在,満 16歳以上 23歳未満),老人扶養親族(12月31日現在,満 70歳以上)に区分され,扶養親族が同居特別障害者であるか否かによって扶養控除額が異なる。地方税法においても個人の住民税について扶養控除の制度がある。

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デジタル大辞泉の解説

ふよう‐こうじょ〔フヤウコウヂヨ〕【扶養控除】

所得控除の一。所得税の納税義務者に配偶者以外の扶養親族がある場合、その人数に応じて一定額を所得金額から差し引くこと。
[補説]扶養親族の年齢と控除額
扶養親族の年齢扶養親族の区分扶養控除の区分住民税所得税
16~18歳一般扶養親族一般扶養控除33万円38万円
19~22歳特定扶養親族特定扶養控除45万円63万円
23~69歳一般扶養親族一般扶養控除33万円38万円
70歳以上老人扶養親族(同居老親等)老人扶養控除45万円58万円
70歳以上老人扶養親族(同居老親等以外)老人扶養控除38万円48万円

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百科事典マイペディアの解説

扶養控除【ふようこうじょ】

所得税につき,納税者に扶養親族(納税者と生計を一にする配偶者以外の親族でその所得が一定額以下の者)があるとき,納税者の総所得金額から扶養親族1人当り一定額(控除対象配偶者のないときは特例がある)を控除して課税標準を計算する制度。配偶者控除基礎控除と同様の人的控除の一つ。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふようこうじょ【扶養控除】

所得税,住民税に設けられている制度で,納税者が扶養親族(配偶者を除く)をもつ場合,その年度の税額を計算するとき,一定の金額を課税標準から控除することを指す。所得控除の一つで,配偶者控除,基礎控除などとともに課税最低限を構成する。この制度は,納税者の扶養親族数が多ければ多いほど納税者の担税力が低下するので,そのような個人的事情を考慮して適正な税負担を求めることを意図している。いまや扶養控除は各国の税制で広く取り入れられている。

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大辞林 第三版の解説

ふようこうじょ【扶養控除】

所得控除の一。所得税の納税義務者に扶養親族(配偶者を除く)がある場合、扶養親族の数に応じた額を控除すること。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ふよう‐こうじょ フヤウコウヂョ【扶養控除】

〘名〙 所得税を計算する際に、扶養親族の人数に応じて一定の金額を所得金額から差し引くこと。

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世界大百科事典内の扶養控除の言及

【課税最低限】より

…所得税,住民税において,ある一定の所得金額を超えれば課税される限界を指す。所得税の課税最低限は,基礎控除,配偶者控除,扶養控除の3控除で一定金額が画されている。しかし一般には,給与所得者については給与所得控除と社会保険料控除がプラスされ,また事業所得者については専従者控除と社会保険料控除がプラスされ,それぞれの課税最低限とされている。…

※「扶養控除」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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