新ロマン主義(読み)しんロマンしゅぎ

精選版 日本国語大辞典の解説

しん‐ロマンしゅぎ【新ロマン主義】

〘名〙 (Neoromantik の訳語) 一九世紀末から二〇世紀初頭にかけてドイツを中心におこった文芸思潮。自然主義に反抗し、主体的、内発的な心情の復権を主張するのが特色。抒情的象徴主義的傾向をもち、ニーチェの批評、ハウプトマン、ホフマンスタール、デーメル、リルケ、ゲオルゲなどに代表される。日本では、明治四〇年代からの反自然主義的な文学思潮、特に「スバル」創刊頃から大正四、五年頃までの、北原白秋・木下杢太郎・永井荷風・谷崎潤一郎らによる耽美派を呼ぶことがある。新ロマンチシズム。ネオ‐ロマンティシズム。〔現代新語辞典(1919)〕

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旺文社世界史事典 三訂版の解説

新ロマン主義
しんロマンしゅぎ
Neuromantik

19世紀末から20世紀初めにかけてドイツを中心に行われた文学思潮
自然主義に幻滅して新たにロマン主義への復帰試み,強い美意識と感情を強調した。メーテルリンクハウプトマンリルケ・ハーディ・ホフマン・スタール夫人・ゲオルゲらがこれに属する。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

新ロマン主義
しんロマンしゅぎ
Neuromantik

20世紀初めドイツに興った文学的傾向。自然主義の克服として現れ,象徴主義のうちのロマン派の伝統を生かそうと試みた。その行き方は個々の作家により多様である。ニーチェ,ワーグナーフロイトの影響を強く受け,『沈鐘』 (1896) 以後の G.ハウプトマン,ホーフマンスタール,リルケ,シュニッツラー,ダウテンダイらが代表的な作家である。また郷土文学を志したものもあり,ヘッセ,L.トーマらを含めることもある。ホーフマンスタールの影響でウィーンで盛んになった。

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デジタル大辞泉の解説

しん‐ロマンしゅぎ【新ロマン主義】

19世紀末から20世紀初頭、自然主義写実主義に対抗してドイツ・オーストリアを中心に興った文芸思潮芸術至上主義的・耽美主義的・神秘主義的傾向を帯び、主体的・内発的な心情復権を唱えた。メーテルリンクホフマンスタールゲオルゲリルケらがその代表。日本では明治末期から大正初期にかけての、北原白秋木下杢太郎(きのしたもくたろう)吉井勇永井荷風谷崎潤一郎らの耽美主義的傾向をさす。新浪漫主義。ネオ‐ロマンチシズム。

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百科事典マイペディアの解説

新ロマン主義【しんロマンしゅぎ】

19世紀末から20世紀初頭,ドイツ,オーストリアを中心に興った文学運動。自然主義に対立し,芸術至上主義神秘主義を標榜(ひょうぼう)した。ワーグナーニーチェの影響がみられる。ホフマンスタールシュニッツラーら。
→関連項目ハウプトマンフーフ

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