(読み)ボク

デジタル大辞泉 「朴」の意味・読み・例文・類語

ぼく【朴】[漢字項目]

常用漢字] [音]ボク(呉) [訓]ほお えのき
〈ボク〉
飾り気がない。「朴実朴直朴訥ぼくとつ簡朴質朴純朴淳朴じゅんぼく素朴
木の名。カラホオノキ。「厚朴こうぼく
[補説]1は「」と通用する。
〈ほお〉木の名。ホオノキ。「朴歯ほおば
[名のり]すなお・なお
難読厚朴ほお

ほお〔ほほ〕【朴/厚朴】

ホオノキ別名 花=夏 実=秋》「壺にして深山の―の花ひらく秋桜子

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精選版 日本国語大辞典 「朴」の意味・読み・例文・類語

ほおほほ【朴・厚朴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 植物「ほおのき(朴木)」の異名。

▼ほおの花《 季語・夏 》

▼ほおの実《 季語・秋 》

  1. [初出の実例]「男大がさささせて、ほほの櫃におこせたり」(出典:落窪物語(10C後)一)
  2. [その他の文献]〔俳諧・毛吹草(1638)〕
  3. ( 「重皮」とも書く ) 漢方薬の一つ。ホオノキの樹皮。風邪頭痛痙攣(けいれん)、神経症などに用いる。ほおの皮。ほおぐすり。
    1. [初出の実例]「御風にやなどおぼして、ほをなどまゐらすれど」(出典:栄花物語(1028‐92頃)見はてぬ夢)

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普及版 字通 「朴」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

(異体字)樸
16画

[字音] ボク・ハク
[字訓] きのかわ・ほおのき・すなお

[説文解字]

[字形] 形声
声符は卜(ぼく)。木の皮を剝ぎとる意。〔説文〕六上に「木皮なり」、〔広雅、釈詁三〕に「離すなり」という。木皮を剝いで、そのまま彫飾などを加えないもので、朴素・朴質の意に用いる。木名としては、ほおの木をいう。字はまた撲と通用し、撲は撲(う)って木皮をとる意。朴はその剝ぐ声を写した字であろう。

[訓義]
1. きのかわ。
2. 皮はぐ、はなれる。
3. ほおの木。
4. 木はだのまま、すなお。
5. 大きい。
6. 樸と通用する。

[古辞書の訓]
和名抄〕樸 古波太(こはだ) 〔名義抄〕朴 ホホノキ・スナヲナリ/厚朴 ホホカシハノキ 〔字鏡集〕朴 コハダ・キノカハ・アツヒ・スナヲナリ・キノモト・クチキ・ホウノキ語彙は樸字条参照。

[熟語]
朴隘・朴雅・朴・朴学・朴牛・朴謹朴愚朴撃・朴倹・朴古・朴厚・朴実・朴拙・朴素・朴朴忠・朴直・朴訥朴鈍朴鄙朴茂・朴野朴魯朴陋
[下接語]
簡朴・頑朴・愿朴朴・質朴・純朴・淳朴・醇朴・素朴・忠朴・朴・惇朴・敦朴鄙朴

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動植物名よみかた辞典 普及版 「朴」の解説

朴 (エノキ)

学名Celtis sinensis var.japonica
植物。ニレ科の落葉高木,園芸植物,薬用植物

朴 (ホオノキ)

学名:Magnolia obovata
植物。モクレン科の落葉高木,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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