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日本の過去の植民地支配と侵略を日本政府が公式に認め、「反省とお詫(わ)び」を表明した首相村山富市(むらやまとみいち)(当時)による談話。村山内閣が1995年(平成7)8月15日に閣議決定し、村山自身が記者会見で発表した。正式名称は「村山内閣総理大臣談話『戦後50周年の終戦記念日にあたって』」。その後の歴代内閣は村山談話を引き継ぐ姿勢を示しており、日本の戦争責任と平和への決意を明確にした政府公式見解とされている。
村山談話は前文に続いて、「平和と繁栄を築いた日本国民への敬意と諸外国への感謝」「平和友好交流事業の展開と戦後処理問題への対応」「植民地支配と侵略への謝罪」「核兵器廃絶など国際的軍縮の推進」の四つの部分からなっている。とくに第3部分では「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました」との表現で公式に植民地支配と侵略を認め、「痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ち」を表明した。談話発表の記者会見で村山首相は「第二次世界大戦にかかわる戦争被害者からの日本政府への賠償請求や財産請求の問題は法的に解決済み」との考えを示した。村山談話は日本政府の歴史認識の公式見解とされているが、植民地支配、侵略、賠償請求などをめぐっては論争になることが多い。
政府首脳による談話には、村山談話のほか、戦後60年の節目(2005)に首相小泉純一郎が植民地支配と侵略について改めて「反省とお詫び」を表明した「小泉談話」、1993年に官房長官河野洋平(こうのようへい)(1937― )が従軍慰安婦への旧日本軍の関与や強制性を公式に認めて謝罪した「河野談話」などがある。
[編集部]
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