コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

栄典制度 えいてんせいど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

栄典制度
えいてんせいど

社会に対する功労者の栄誉を表彰するために国法上与えられる特殊な地位に関する制度。大日本帝国憲法時代には,爵,位,勲章および褒章があり,その授与は天皇の大権事項であった(15条)。日本国憲法下にいたってしばらくは文化勲章だけが授与されていたが,1963年の閣議決定により翌 1964年春から生存者叙勲が再開された。栄典は,内閣の助言と承認により天皇が授与するが(憲法7条7号),ほかの国家機関や地方公共団体が授与するものもある。(1) 勲章 今日の叙勲制度は主として 1963年の閣議決定によるが,具体的な叙勲の規定はかつての太政官布・達,詔勅,勅令などによっている。今日も施行されているこの叙勲,勲章の制度は明治8年太政官布告54号(勲章制定ノ件)によって始められたものである。現行の叙勲は大勲位菊花章,桐花大綬章,旭日章瑞宝章の 4種によって春秋 2度行なわれている。ほかに,外国人に対する儀礼叙勲など特別な場合に女性のみに授与される宝冠章がある。(2) 褒章 現行の褒章は明治14年太政官布告63号(褒章条例)によっている。当初,自己の危難を顧みず人命救助に尽くした者に対する紅綬褒章,徳行の卓絶した者に対する緑綬褒章,公衆の利益を興した者に対する藍綬褒章の 3種のみであったが,のち大正7年勅令349号で紅綬褒章に実業に精励した者などが加えられた。また,同勅令349号で公益のために私財を供した者に対する紺綬褒章が,昭和30年政令7号によって業務に精励した者に対する黄綬褒章,学芸上の事績の著しい者に対する紫綬褒章が新設された。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

百科事典マイペディアの解説

栄典制度【えいてんせいど】

国家が特定の功労者の栄誉を表彰するために与える法的殊遇(しゅぐう)。日本では明治憲法下で爵位(しゃくい),位階勲等の制度があったが,第2次大戦後華族制度廃止により爵位はなくなった。
→関連項目勲章叙位叙勲瑞宝章大勲位褒章

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

えいてんせいど【栄典制度】

支配権力による特定個人の表彰は古今東西を問わず広くみられる。中世ヨーロッパにおける領主や教会による栄誉表彰は,近代国家の確立とともに〈国家〉によって行われることになった。外国の事例としては,イギリスのガーター勲章,フランスのレジオン・ドヌール,ドイツの功労勲章,アメリカの自由勲章,旧ソ連の赤旗勲章などが有名である。日本の事例としては律令制以来の位階を筆頭に,近代では制定順に1875年勲章,81年褒章,84年爵位,90年金鵄(きんし)勲章,1937年文化勲章をあげうる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内の栄典制度の言及

【位階勲等】より

…国家社会に勲功のある者を賞すべく授けられる位と勲章と等級。第2次大戦前の日本において,爵と並んで天皇大権に基づく栄典制度の根幹をなすものであった。律令時代以来の伝統的な位階と西洋諸国をモデルとした勲章との和洋折衷的組合せに,日本の近代化が象徴されている。…

※「栄典制度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

栄典制度の関連キーワードレジオン・ドヌール勲章危険業務従事者叙勲旭日大綬章旭日双光章旭日小綬章瑞宝小綬章瑞宝大綬章旭日重光章叙勲・褒章瑞宝中綬章瑞宝重光章旭日中綬章瑞宝双光章宝冠大綬章瑞宝単光章旭日単光章鉄十字章総理府賞勲局桐花章

今日のキーワード

所信表明演説

政府の長が施政に関する考え方を明らかにするために行う演説。日本の国会では、臨時国会や特別国会の冒頭に内閣総理大臣が衆議院および参議院の本会議場で行い、当面の問題を中心にその国会における内閣の方針を示す...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

栄典制度の関連情報