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椿井大塚山古墳 つばいおおつかやまこふん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

椿井大塚山古墳
つばいおおつかやまこふん

京都府南端部,木津川市中西部の椿井にある前方後円墳。全長約 180m。近くを JR奈良線が通り,原形はかなり破壊されている。後円部に長さ約 7m,幅 1.2m,高さ 2.7mの竪穴式石室がある。鏡,短甲刀剣,槍,鉄鏃 (てつぞく) ,銅鏃 (どうぞく) などの武器,斧,鎌,などの工具類が発見された。特に注目すべきは三十数面の鏡で,その半数以上を占める同笵鏡が全国各地の古墳から発見されており,古墳の研究に大きな問題を提起した。

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百科事典マイペディアの解説

椿井大塚山古墳【つばいおおつかやまこふん】

京都府相楽郡山城町(現・木津川市)椿井にある全長200mの前方後円墳。後円部に竪(たて)穴式石室があり,鏡・短甲・武器などが出土。鏡は36面,うち32面は魏の三角縁神獣鏡で,これと同じ鋳型で造られた鏡(同笵(どうはん)鏡)が九州〜関東の古墳から出土しており,小林行雄の同笵鏡論の契機となった。
→関連項目備前車塚古墳

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国指定史跡ガイドの解説

つばいおおつかやまこふん【椿井大塚山古墳】


京都府木津川市山城町にある3世紀末の前方後円墳。1953年(昭和28)、古墳の後円部を南北に走る国鉄奈良線(現在のJR奈良線)の法面(のりめん)拡幅工事が行われた際に、偶然、竪穴(たてあな)式石室が発見された。その後の発掘調査で、石室内から邪馬台国の女王卑弥呼(ひみこ)の鏡ともよばれる「三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)」三十数面を含む40面近い銅鏡や、多くの副葬品が出土し、初期大和政権の勢力圏が推定されるとして全国的に大きな注目を集めた。古墳の前方部周辺には民家が立ち並び、後円部はJR奈良線によって切断されているためはっきりしないが、全長180m、後円部径は70mを超えると思われる。2000年(平成12)に国の史跡に指定された。JR奈良線上狛(かみこま)駅から徒歩約20分。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

椿井大塚山古墳
つばいおおつかやまこふん

京都府木津川(きづがわ)市山城町椿井(やましろちょうつばい)にある前方後円墳。木津(きづ)川右岸に近い丘陵先端に築かれている。全長約185メートル、後円部径75メートル、前方部幅約73メートルを測る。1953年(昭和28)国鉄奈良線拡幅工事中に、後円主軸に直交する竪穴(たてあな)式石室が発見され、多数の鏡が出土して注目を集め、京都大学考古学研究室により調査された。石室は内法(うちのり)で長さ6.8メートル、幅1.1メートル、高さ約3メートルと特殊な高さを呈する。漢代の長宜子孫(ちょうぎしそん)銘内行花文鏡、方格規矩(ほうかくきく)四神鏡のほか32面以上発見された三角縁神獣鏡は、すべて中国製と判断された。その後、小林行雄により各地の前期古墳との間に同笵(どうはん)鏡の分有関係が追究され、初期大和(やまと)政権の勢力権を解明する有力な論拠を呈示した。[近藤喬一]
『小林行雄著『古墳時代の研究』(1961・青木書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の椿井大塚山古墳の言及

【大塚山古墳】より

…1935年,不用意に発掘して鏡,玉類,巴形銅器,刀剣,銅鏃,斧,鉇,刀子などを採集した。2面ある鏡のうち1面は中国製の三角縁神獣鏡で,椿井大塚山古墳などから同笵鏡の出土しているものである。
【椿井大塚山古墳】
 京都府相楽郡山城町椿井にある4世紀前半の前方後円墳。…

※「椿井大塚山古墳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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