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檀君 だんくんTangun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

檀君
だんくん
Tangun

朝鮮開国伝説上の最初の王の称号。高麗の僧,一然 (1206~89) 編纂の『三国遺事』に初出する。それによれば,『古記』と『魏書』 (いずれも現存せず) の引用として,帝釈桓因の子桓雄が,女身に化したくまと通婚して生んだ子を檀君王倹と名づけ,中国の堯帝即位 50年庚寅平壌城に都し,初めて国を朝鮮と号し,のちに都を白岳山阿斯達に移し,1500年間国を治め,周の武王が箕子を朝鮮に封じたので蔵唐京に移り,また阿斯達に戻り,山神となって,1908歳の長寿を保ったとある。この伝説は,民間信仰に根ざして生れた平壌の守護神,仙人王倹が中核となり,統一新羅以後,高麗の統一事業の推進につれ,共同祖先として登場したもので,特に 13世紀初めのモンゴルの侵略に対する抵抗意識の象徴として,朝鮮史の始原に位置づけられ,それが『三国遺事』に記録されたものであろう。朝鮮王朝 (李朝) 末には,外国の侵略に伴う民族意識の高揚とともに,民族の祖神とされるようになり,やがて檀君を主神とする大そう教,檀君教が起った。 1945年以後,韓国では一時,檀君紀元を用いたことがある。

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デジタル大辞泉の解説

だん‐くん【檀君】

朝鮮の伝説上の始祖平壌に降臨して開国、治世1500年と伝えられる。

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百科事典マイペディアの解説

檀君【だんくん】

伝説上の朝鮮の開祖。名は王倹。高麗時代に編まれた《三国遺事》で朝鮮全土の始祖神とされた。今の平壌に都して治政1500年,1908歳の長寿を保ったと伝える。大韓民国では独立の記念に檀君紀元(西暦年に2333年を加算)を採用,1961年まで用いられた。
→関連項目古朝鮮朝鮮平壌

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世界大百科事典 第2版の解説

だんくん【檀君 Tan‐gun】

朝鮮の始祖神の号。名は王倹。高麗時代に編まれた《三国遺事》では,檀君王倹をどの王朝の始祖王ともしないで,朝鮮全土の開国神・始祖神としてとりあげた。この神話の要旨は,帝釈桓因(たいしやくかんいん)の子桓雄が熊女と結婚し,檀君王倹が生まれた。檀君は尭帝即位50年(異説多し)に建国し,平壌城に都したが,のちに阿斯達に遷都し,1500年間朝鮮をおさめた。箕子(きし)が朝鮮に封ぜられたので,檀君は隠棲して,阿斯達の山神になったという。

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大辞林 第三版の解説

だんくん【檀君】

朝鮮の伝説上の始祖。平壌に降臨して開国し、1500年間国を治めたのち、箕氏きし朝鮮に国を譲ったという。

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世界大百科事典内の檀君の言及

【朝鮮】より


[二つの開国神話]
 朝鮮文化の完成した時期,その文化要素に〈大〉文化と地域文化との融合がはかられたことを示す好個の事例として,朝鮮の開国神話をあげることができる。朝鮮には檀君神話と箕子神話との二つの開国神話があるが,これらは高麗時代に成立したもので,前者は民間信仰を,後者は儒教を背景にしたものである。檀君神話は中国尭帝即位50年に,天神の子と熊の化身とのあいだに生まれた檀君が平壌城で建国するが(前2333年が檀君紀元),1500年後,箕子が朝鮮に封ぜられたので,山神になったという。…

【妙香山】より

…妙香山はこの3道の接点に位置し,樹木がうっそうとした山容は秀麗で,朝鮮の名山の一つとされている。朝鮮の建国神話の主人公檀君の生誕地といわれる檀君窟がある。山麓の普賢寺は高麗時代創建とされる古寺で,大小40余の建築物からなる規模は朝鮮五大寺の一つに数えられる。…

※「檀君」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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