熱り(読み)ホトボリ

デジタル大辞泉 「熱り」の意味・読み・例文・類語

ほとぼり【▽熱り/余=熱】

1 さめきらずに残っている熱。余熱。「かまどに―が残る」
2 高ぶった感情や興奮などのなごり。「いまだ―のさめやらぬ面持ち」
3 事件などがおさまったのち、しばらく残っている世間の関心。「―がさめるまで謹慎する」
[類語]熱・温熱・火熱かねつ・炎熱・焦熱・熱気・温気うんき・熱いきれ・熱ほとり・余熱・地熱・電熱・気化熱・融解熱・放射熱・灼熱・赤熱・白熱・加熱・過熱・暖房・保温・予熱・断熱・発熱・放熱・高熱・ヒート

ほとり【▽熱り】

熱くなること。熱を帯びること。また、熱。
「―ヲ冷マス」〈和英語林集成〉
[類語]熱・温熱・火熱かねつ・炎熱・焦熱・熱気・温気うんき・熱いきれ・ほとぼり・余熱・地熱・電熱・気化熱・融解熱・放射熱・灼熱・赤熱・白熱・加熱・過熱・暖房・保温・予熱・断熱・発熱・放熱・高熱・ヒート

ほとおり〔ほとほり〕【▽熱り】

1 熱気を発すること。また、その熱気。
「―を避りて居たるときに」〈神代紀・下〉
2 「ほとぼり1」に同じ。
「早玉の緒も切れ果てて…、―ばかりにて」〈浄・堀川夜討〉
3 「ほとぼり2」に同じ。
「泰衡退治の奥州御陣、―冷めぬ武士ども」〈浄・扇八景〉

いきり【▽熱り】

熱気。湯気。いきれ。
「コークスが炎天に―を上げて」〈谷崎・悪魔〉

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関連語 実例 ころ 初出

精選版 日本国語大辞典 「熱り」の意味・読み・例文・類語

ほとぼり【熱・余熱】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① さめきらないで残っている熱。余熱。ほとおり。
    1. [初出の実例]「余熱(ホトボリ)の残った灰を」(出典:恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉二四)
  3. ② 熱した感情の余勢。興奮の余波。ほとおり。
    1. [初出の実例]「人間と云ふものは少し熱気(ホトボリ)が脱(ぬけ)ると苦しい事は忘れてしまふものだから」(出典:塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉一〇)
  4. ③ 事件などに関して、事後に引き続いてもつ世間の注目や関心。
    1. [初出の実例]「ほとほりをぬく内むすめかかり人」(出典:雑俳・柳多留拾遺(1801)巻八下)

熱りの語誌

( 1 )元来は「ほとほる」の連用形の名詞化「ほとほり」で、「ほとほる」は「ほ(火)+とほる(通)」と考えられている。
( 2 )中世には「ホトヲル」「ホトヲリ」と読まれていた(「色葉字類抄」「日葡辞書」)が、一方、中世末から灯がつく意の「とぼる(点)」が用いられるようになって「ほとほる」が「ほ(火)+とぼる(点)」と解され、濁音形の「ほとぼり」が出現したと考えられる。


いきり【熱・熅】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「いきる(熱)」の連用形の名詞化 ) いきれること。また、いきれるもの。熱っぽい空気。
    1. [初出の実例]「残るあつさのいきりあるころ 大火たく煙は霧にむすほふれ」(出典:俳諧・望一後千句(1652)七)

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