愛知県北西部、西春日井郡(にしかすがいぐん)にあった旧町名(清洲町(ちょう))。現在は清須(きよす)市の北西部を占める一地区。名古屋市の北西に位置し、五条川沿いの旧城下町。1889年(明治22)町制施行。1906年(明治39)清洲町は朝日(あさひ)、一場(いちば)の2村を合併。2005年(平成17)西枇杷島(にしびわじま)町、新川(しんかわ)町と合併、市制施行して清須市となる。JR東海道本線、名古屋鉄道本線、国道22号、302号が通じ、名古屋第二環状自動車道の清洲東・清洲西インターチェンジがある。旧跡に富み、貝殻山貝塚(かいがらやまかいづか)は国指定史跡となっている。清洲城は尾張(おわり)国守護斯波(しば)氏の居城、その後は織田氏の居城であった。名古屋城下町造成の際の「清洲越(ごし)」(1610)によって町は衰えたが、1616年(元和2)美濃(みの)街道の宿場として再興した。清洲城跡は清洲公園となりサクラの名所で知られる。貝殻山貝塚は名古屋大学考古学研究室の研究で、弥生(やよい)前期文化圏の東限に位置するものと認定された。その一角に愛知県清洲貝殻山貝塚資料館があり、弥生文化研究に役だっている。ホウレンソウなどの野菜栽培が盛んであったが、名古屋のベッドタウン化が進んでいる。
[伊藤郷平]
『『清洲町史』(1969・清洲町)』
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