(読み)ハン

デジタル大辞泉 「班」の意味・読み・例文・類語

はん【班】

[名]
一つ集団数人ずつに組み分けして、行動・作業を共にする小単位としたもの。「三つのに分かれて討議する」「救護
仲間
「身は当世に蔑視せらるる三文文学者の―に列すれ共」〈魯庵社会百面相
[接尾]助数詞。組の数や順序を数えるのに用いる。上に来る語によって「ぱん」ともなる。「全体を五に分ける」「一から三までがこの車両に乗る」
[類語]組み仲間集団一群一団チームパーティー同類一類一党徒輩とはいともがらやからたぐい

はん【班】[漢字項目]

[音]ハン(漢)
学習漢字]6年
分ける。分けて配る。「班田
順序。席次。「首班
いくつかに分けた、一つの組。グループ。「班長救護班
[名のり]つら・なか

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精選版 日本国語大辞典 「班」の意味・読み・例文・類語

はん【班】

  1. 〘 名詞 〙 人を組み分けしたもの。団体生活における小単位の集団など。また、ある範疇の人をさしてもいう。
    1. [初出の実例]「一人、班を抽き、進み出でて道ふ」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)五)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐文公六年〕

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普及版 字通 「班」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(異体字)
10画

[字音] ハン
[字訓] わかつ・つらねる・ならぶ

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
(かく)+刀。は一連の玉、これを解き分かつことを班という。〔説文〕一上に「瑞玉つなり」とあり、〔書、舜典〕「瑞(玉)を群后(侯)に班(かへ)す」の文による。〔左伝、襄十八年〕「獻子、朱絲を以て玉二(かく)を(か)く」とあり、の形声の字。その系(けい)を切って両分することを班という。それより班位・班次の意となり、分賜の意となる。均等に両分するので「班(ひと)し」、また入りまじるので、頭髪の白黒相雑わるを班白という。

[訓義]
1. わかつ、ものを両分する、はなす。
2. つらなる、つらねる、ならぶ、くらい。
3. ならびかた、ついで、ひとしい、あまねし。
4. まじる、みだれる、まだら。
5. 頒と通じ、わけあたえる、わけほどこす。

[古辞書の訓]
名義抄〕班 アカツ・ホドコス・シク・ワカル・ワク・カヘル・アマネシ・ワヅカニ・ツイヅ 〔立〕班 ワカツ・ホドコス・マダラカナリ・アマネシ・ツキマダラ

[語系]
班・斑・(頒)penは同声。班・斑は一連のものを解きはなつ意がある。斑は相雑わるものの美しさをいう。彬pin、biunはと声義近く、大きく美しいものをいう。みな関連のある語である。

[熟語]
班位・班役・班級・班・班虎・班行班告班朔・班散・班師班賜班爵班授班如班序班瑞・班制班斉・班宣班旋班餞・班第・班中・班朝・班田・班馬班駁・班白・班班・班品・班布・班簿・班本班諭班爛班僚・班麗・班連・班労・班録
[下接語]
一班・旧班・虎班・合班・首班・崇班・趨班・清班・朝班・同班・分班・末班・与班・乱班・輪班・鷺班

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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