デジタル大辞泉 「瑞」の意味・読み・例文・類語

ずい【瑞】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ズイ(呉) [訓]みず
〈ズイ〉めでたいしるし吉兆。「瑞光瑞祥瑞兆瑞鳥嘉瑞奇瑞祥瑞
スイス。また、スウェーデン。「日瑞
〈みず〉みずみずしい。「瑞枝みずえ瑞穂
[名のり]たま
難読瑞西スイス瑞典スウェーデン

みず〔みづ〕【×瑞】

みずみずしく美しいこと。若々しくうるわしいこと。
「檜は以て―の宮をつくるとすべし」〈神代紀・上〉
めでたいしるし。瑞祥ずいしょう
皇軍みいくさの、とびの―を得るに及びて」〈神武紀〉
他の語の上に付いて、みずみずしい、清らかな、美しい、などの意を表す。「」「垣」「穂」

ずい【×瑞】

めでたいこと。めでたいしるし。瑞兆。

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精選版 日本国語大辞典 「瑞」の意味・読み・例文・類語

ずい【瑞】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. めでたいこと。めでたいしるし。瑞兆。瑞祥。
      1. [初出の実例]「継体之君、受禅之主、莫祚開元、錫瑞改」(出典:続日本紀‐延暦元年(782)八月己巳)
      2. 「しゃうにみちては、ずいを豊年にあらはし」(出典:曾我物語(南北朝頃)二)
      3. [その他の文献]〔史記注‐五帝本紀〕
    2. きざし。前兆
      1. [初出の実例]「世を失ひ国を保給ふまじき事の瑞(ズイ)也」(出典:太平記(14C後)二四)
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ]瑞西(スイス)」の略。
    2. [ 二 ]瑞典(スウェーデン)」の略。

みずみづ【瑞】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 若々しく、生き生きとしていること。みずみずしいこと。事物の新しく清らかなこと。
      1. [初出の実例]「瑞〈此れをば彌図(ミヅ)と云ふ〉」(出典:日本書紀(720)神代上)
    2. 目新しく、めでたいしるし。瑞祥。
      1. [初出の実例]「天、則ち応(こた)へて其の祥瑞(ミツ)を示す」(出典:日本書紀(720)白雉元年(北野本訓))
  2. [ 2 ] 〘 造語要素 〙 他の語の上に付けて、みずみずしい、清らか、美しいなどの意を添える。「瑞枝」「瑞垣」「瑞茎」「瑞穂」など。

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普及版 字通 「瑞」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 13画

[字音] ズイ
[字訓] たま・しるし・めでたい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(たん)。に惴(ずい)の声がある。〔説文〕一上に「玉を以て信と爲すなり」とあり、会意とし、〔伝〕に声とする。〔周礼、春官、典瑞〕に「玉瑞玉を掌る」とあり、〔注〕に「人の執りて見(まみ)ゆるを瑞と曰ひ、に禮するをと曰ふ」とあって、瑞を礼見、神事に用いるものとする。はもと明器。もと玉器に呪的な意があり、瑞祥・嘉瑞よりして、のち符信に用いる。

[訓義]
1. たま、しるしのたま。
2. めでたいたま、めでたい。
3. 使臣のしるし、符信。

[古辞書の訓]
和名抄〕瑞 日本紀私記に云ふ、瑞籬、俗に美豆加岐(みづかき)と云ふ、一に以賀岐(いがき)と云ふ 〔名義抄〕瑞 マコト・アラハス・アラハル・アラハニ・オホセノフ・ヨシ・シルス・カナフ・イカキ・ツバビラカ

[語系]
瑞zjiuai、zjiuan、惴tjiuaiはみな声。は端然として坐して祈る巫の形。その祈る口気を(ぜん)といい、憂懼して祈るさまを惴、執るところの玉を瑞という。

[熟語]
瑞靄・瑞異・瑞羽・瑞雨・瑞雲瑞応瑞霞・瑞芽・瑞感・瑞気・瑞玉瑞禽・瑞圭瑞景・瑞慶瑞闕・瑞験・瑞香・瑞光瑞芝・瑞日・瑞獣・瑞祥瑞象・瑞色・瑞信・瑞世・瑞雪・瑞節・瑞相・瑞鳥瑞徴・瑞典・瑞年・瑞白・瑞物・瑞夢・瑞命・瑞葉瑞令・瑞露
[下接語]
異瑞・応瑞・嘉瑞・賀瑞・奇瑞・瑞・吉瑞・慶瑞・五瑞・降瑞・祥瑞・聖瑞・精瑞・奏瑞・天瑞・典瑞・班瑞・符瑞・宝瑞・霊瑞

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