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大分県別府市街西方の山。標高1375m。伽藍(がらん)岳,太平山,内山など10余の角セン石安山岩の溶岩円頂丘からなる鶴見火山群の主峰。東斜面に東に向かって開く爆裂火口があり,867年(貞観9)の爆発による山体の崩壊で生じた泥流が別府湾岸まで達している。現在は山頂北西の小火口から噴気を上げるのみであるが,火山群の活動は東麓一帯に〈地獄〉と呼ばれる高温の噴騰泉を湧出させており,別府,観海寺,亀川,鉄輪(かんなわ)など湯量の豊富な温泉が集まって別府温泉郷をなしている。初夏のミヤマキリシマ,冬季の霧氷が美しく,別府湾の展望にすぐれ,南麓に広がる城島(きじま)高原などとともに阿蘇国立公園に含まれている。山麓を九州横断道路が走り,山頂近くまでロープウェーが通じる。
執筆者:小林 哲夫
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大分県別府市の西部にある山。標高1375メートル。含輝石角閃(かくせん)安山岩からなる鐘状火山。『三代実録』に、867年(貞観9)大爆発の記録がある。主要地方道別府一の宮線沿いの別府高原駅からロープウェーで山頂まで1.8キロメートル、7分30秒で達することができ、山頂からは、西に由布(ゆふ)・九重(くじゅう)、南に祖母(そぼ)山・傾(かたむき)山、北に英彦(ひこ)山などの山々、また東方は瀬戸内海・豊後(ぶんご)水道を隔てて、中国・四国の山々が望まれる。初夏のミヤマキリシマや冬の樹氷が美しい。阿蘇くじゅう国立公園(あそくじゅうこくりつこうえん)に含まれ、南東山腹には式内社の火男火売神社(ほのおほのめじんじゃ)がある。主要地方道別府一の宮線沿いの鳥居(標高590メートル)からは徒歩2時間。
[兼子俊一]
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