鶴見岳(読み)ツルミダケ

デジタル大辞泉 「鶴見岳」の意味・読み・例文・類語

つるみ‐だけ【鶴見岳】

大分県別府西部にある山。標高1375メートルの鐘状火山

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精選版 日本国語大辞典 「鶴見岳」の意味・読み・例文・類語

つるみ‐だけ【鶴見岳】

  1. 大分県別府市の西部にある鐘状火山。東側のふもとに別府・亀川など多数の温泉群がある。阿蘇くじゅう国立公園一部。標高一三七五メートル。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鶴見岳」の意味・わかりやすい解説

鶴見岳
つるみだけ

大分県中部,別府湾西方にあり,別府温泉の背景をなす典型的な溶岩円頂丘(鐘状火山)。活火山で,鶴見岳・伽藍岳として常時観測火山別府市に属する。標高 1375m。鶴見連山の主峰で,山頂北西部の赤池と呼ばれる噴気孔がある。数回の噴火により山体が不規則になり,鶴見渓谷,内山渓谷などの地獄谷を形成した。九州横断道路沿いの式内社火男火売神社(ほのおほのめじんじゃ)の鳥居が登山口であるが,1960年にその近くからロープウェーが山頂まで敷設された。山頂からの眺望は絶佳で,春のミヤマキリシマ,秋の紅葉,冬の霧氷は有名。阿蘇くじゅう国立公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「鶴見岳」の意味・わかりやすい解説

鶴見岳 (つるみだけ)

大分県別府市街西方の山。標高1375m。伽藍(がらん)岳,太平山,内山など10余の角セン石安山岩の溶岩円頂丘からなる鶴見火山群の主峰。東斜面に東に向かって開く爆裂火口があり,867年(貞観9)の爆発による山体の崩壊で生じた泥流が別府湾岸まで達している。現在は山頂北西の小火口から噴気を上げるのみであるが,火山群の活動は東麓一帯に〈地獄〉と呼ばれる高温の噴騰泉を湧出させており,別府,観海寺,亀川,鉄輪(かんなわ)など湯量の豊富な温泉が集まって別府温泉郷をなしている。初夏のミヤマキリシマ,冬季の霧氷が美しく,別府湾の展望にすぐれ,南麓に広がる城島(きじま)高原などとともに阿蘇国立公園に含まれている。山麓を九州横断道路が走り,山頂近くまでロープウェーが通じる。
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百科事典マイペディア 「鶴見岳」の意味・わかりやすい解説

鶴見岳【つるみだけ】

大分県別府市西部の活火山。標高1375m。角セン石安山岩からなる溶岩円頂丘が集合した大複合火山で,867年の噴火で火山泥流が別府湾岸まで流下した記録があり,現在も噴煙を上げる。《三代実録》によれば山頂に三つの池があり,火男火売(ほのおほのめ)神社が祀られる。山頂からの展望にすぐれ,阿蘇くじゅう国立公園に属し,ロープウェーが通じる。
→関連項目伽藍岳城島高原別府[市]

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鶴見岳」の意味・わかりやすい解説

鶴見岳
つるみだけ

大分県別府市の西部にある山。標高1375メートル。含輝石角閃(かくせん)安山岩からなる鐘状火山。『三代実録』に、867年(貞観9)大爆発の記録がある。主要地方道別府一の宮線沿いの別府高原駅からロープウェーで山頂まで1.8キロメートル、7分30秒で達することができ、山頂からは、西に由布(ゆふ)・九重(くじゅう)、南に祖母(そぼ)山・傾(かたむき)山、北に英彦(ひこ)山などの山々、また東方は瀬戸内海・豊後(ぶんご)水道を隔てて、中国・四国の山々が望まれる。初夏のミヤマキリシマや冬の樹氷が美しい。阿蘇くじゅう国立公園(あそくじゅうこくりつこうえん)に含まれ、南東山腹には式内社の火男火売神社(ほのおほのめじんじゃ)がある。主要地方道別府一の宮線沿いの鳥居(標高590メートル)からは徒歩2時間。

[兼子俊一]

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