疑心(ぎしん)暗鬼を生ず
《「列子」説符の注から》うたがう心が強くなると、なんでもないことが恐ろしく感じられたり、うたがわしく思えたりする。
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疑心暗鬼を生ず
疑いの心が暗闇に鬼を生じさせる。疑心があると何でもないものまで恐ろしくなるという意味。「疑心」と「暗鬼」は類義語のように認識されるが、本来は「疑心が暗鬼を生む」。
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ぎしんあんきをしょうず【疑心暗鬼を生ず】
〔列子
説符注〕
疑心があると、何でもないものにまで恐れや疑いの気持ちを抱くものである。疑心暗鬼。疑えば目に鬼を見る。
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ぎしん【疑心】 暗鬼(あんき)を=生(しょう)ず[=作(つく)る]
(「列子鬳斎口義‐説符篇」の「人有亡鈇者」章に「此章猶四諺言三疑心生二暗鬼一也」とあるのによる。心に疑いをもっていると、暗やみの中に、ありもしない鬼の形を見たりするの意から) 疑う心があると、何でもないことまで、恐ろしく思えたり、疑わしく思えたりすることにいう。疑えば目に鬼を見る。杯中(はいちゅう)の蛇影(じゃえい)。疑心暗鬼。
※読本・椿説弓張月(1807‐11)残「疑心(ギシン)坐(すずろ)に暗鬼(アンキ)を生(セウ)ず。物うたがへば見ることあり、招けばかならず来(きた)すことあり」
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