(読み)ショウ

デジタル大辞泉 「祥」の意味・読み・例文・類語

しょう【祥】[漢字項目]

常用漢字] [音]ショウ(シャウ)(漢) [訓]さち きざし
めでたいこと。さいわい。「清祥多祥不祥事
めでたいことの前触れ。きざし。「嘉祥瑞祥発祥
忌み明けの祭り。「祥月しょうつき小祥大祥
[名のり]あきら・さか・さき・さむ・ただ・なが・やす・よし

しょう〔シヤウ〕【祥】

めでたいこと。また、その前ぶれ。吉兆瑞兆ずいちょう
吉凶前兆
「飢饉ノ―」〈和英語林集成
一周忌(小祥)と三周忌(大祥)との称。

さが【祥/前兆】

きざし。ぜんちょう。特に、吉事のしるし。
いめの―に因りて、立ちて皇太子ひつぎのみこと為りたまふ」〈垂仁紀〉

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精選版 日本国語大辞典 「祥」の意味・読み・例文・類語

しょうシャウ【祥】

  1. 〘 名詞 〙
  2. めでたいこと。喜ばしいこと。また、それらの前ぶれ。吉兆。瑞兆(ずいちょう)
    1. [初出の実例]「漢土、古より麟鳳を祥と為して」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)五)
    2. [その他の文献]〔詩経‐大雅・大明〕
  3. 吉凶のしるし。
    1. [初出の実例]「祥は吉にも祥あり、凶にも祥あるぞ。祥とばかり云て吉ではあるまいぞ」(出典:史記抄(1477)三)
    2. [その他の文献]〔易経‐履卦〕
  4. 一周忌と二周忌との呼び名。一周忌を小祥、二周忌を大祥という。〔礼記‐檀弓上〕

さが【祥・前兆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. しるし。きざし。ぜんちょう。
    1. [初出の実例]「また白雀、一寺の田荘(なりどころ)に見はれき。〈略〉よい祥(サカ)なりといひき」(出典日本書紀(720)白雉元年二月(北野本訓))
  3. よいしるし。めでたい前兆。
    1. [初出の実例]「如何(いかむ)婦人(たをやめ)にして、反りて言(こと)先つや。事既に不祥(サカなし)」(出典:日本書紀(720)神代上(兼方本訓))

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普及版 字通 「祥」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(旧字)
人名用漢字 11画

[字音] ショウ(シャウ)
[字訓] さいわい・しるし

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は羊(よう)。羊に庠・詳(しよう)の声がある。〔説文〕一上に「なり」、〔爾雅、釈詁〕に「善なり」とするが、吉凶いずれにも用いる字である。〔左伝、昭十八年〕「大」の注に「變異の氣なり」といい、妖祥をいうこともあるが、おおむねは吉祥の意に用いる。〔説文〕羊部四上に「羊はなり」とあり、羊神判によって吉凶を判ずることから、その意となったものであろう。

[訓義]
1. さいわい、めでたい、よいしるし。
2. しるし、吉凶のしるし、前ぶれ。
3. わざわい、わるいしるし、むくい。
4. 神、吉凶を下すもの。
5. 忌明けのまつり。
6. 詳と通じ、つまびらか。

[古辞書の訓]
名義抄 ヨシ・ツバビラカニ・サカユ・ヨクス・マサル 〔字鏡集〕 サカユ・サイハヒ・ヨシ・ヤスシ・ツバビラカニ・ヨクス

[語系]
ziang、羊jiangは声近く、は羊神判に関する字。漢鏡や瓦当に羊を祥の意に用いる。

[熟語]
祥哀・祥異・祥雲・祥煙・祥応・祥・祥気・祥輝・祥祥禽・祥慶・祥月・祥光・祥芝祥祉・祥日・祥車・祥序・祥祥瑞・祥・祥占・祥泰・祥・祥兆祥禎・祥風・祥福祥氛・祥変・祥夢・祥妖・祥霊
[下接語]
嘉祥・禧祥・祥・吉祥・休祥・啓祥・献祥・考祥・降祥・災祥・順祥・淑祥・垂祥・瑞祥・清祥・善祥・多祥・徴祥・定祥・禎祥・天祥・発祥・万祥・不祥・符祥・福祥

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