穂高に坐す神社ともいうが、一方「新撰姓氏録」によると、右京の安曇宿禰は「海神綿積豊玉彦神子穂高見命之後也」、河内の安曇連は「綿積神命児穂高見之後也」とあって、海神穂高見命を祀る神社のようにも考えられる。「三代実録」貞観元年(八五九)二月一一日の条には「宝宅神」とあって、従五位下より従五位上に昇進している。祭神は古くは一座であったが、中世三宮を称し、本殿を大宮・南宮・若宮の三殿としている。天文一八年(一五四九)の「造宮定日記」の題籤に「穂高正一位五所大明神」とあるように五所(祭神不明)を称してもいる。
明応一〇年(一五〇一)の三宮穂高社御造宮定日記(穂高神社蔵)によると、「和名抄」所載の安曇郡の高家郷・八原郷・前科郷・村上郷の四郷のうち前の三郷の地域の郷村が造営奉仕をしている。この三郷の中世における所役のあり方をみるに、大宮の造営所役をしている村は、穂高・
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
長野県安曇野(あづみの)市穂高に本宮、松本市上高地(かみこうち)明神(みょうじん)池のほとりに奥宮が鎮座。祭神は穂高見命(ほたかみのみこと)、綿津見(わたつみ)命、瓊瓊杵(ににぎ)命。海神綿津見命を祖とする阿曇連(あずみむらじ)(安曇氏)が奉祀(ほうし)した古社で、859年(貞観1)には従(じゅ)五位上の神階を授けられた。『延喜式(えんぎしき)』にも名神大社と登載され、諏訪(すわ)大社、生島足島(いくしまたるしま)神社とあわせて信濃(しなの)三社とよばれる。旧国幣小社。9月27日の例祭(御船祭、県の無形民俗文化財)のほか、20年ごとの御遷座(ごせんざ)祭は盛大な神事である。
[菟田俊彦]
『宮地直一著『安曇族文化の信仰的表徴』(1949・穂高神社社務所)』
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