笹川(読み)ささかわ

精選版 日本国語大辞典 「笹川」の意味・読み・例文・類語

ささかわささかは【笹川】

  1. ( 「ささがわ」とも )
  2. [ 一 ] 福島県郡山市地名奥州街道須賀川日出山の間にあった旧宿駅。
  3. [ 二 ] 千葉県香取東庄町の地名。明治末期までの利根川河港成田線が通じる。

ささがわささがは【笹川】

  1. ( 「ささかわ」とも ) 姓氏一つ

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日本歴史地名大系 「笹川」の解説

笹川
ささがわ

月山山頂直下の北西斜面に端を発し、ほぼ北西流して庄内平野の南東部を貫流し、酒田市南西部、余目あまるめ町境で最上川支流京田きようでん川に合流する。京田川の合流点までの延長はおよそ三二・五キロ、流域面積約七六・四平方キロ(笹川土地改良区史)。一級河川近世、現羽黒町・藤島ふじしま町域の貴重な用水源であった。同じく流域の用水源となった支流今野こんの川は羽黒町荒川あらかわ落合左岸に合する。現在、正式には藤島川と称する。昭和四〇年(一九六五)の建設省告示第九〇一号によって最上川水系京田川幹川、藤島川支川に統合されたためであるが、上流部では笹川の名称が広く用いられている。

もともと自然河川であるが、古くより笹川堰といわれていた。これは天正年間(一五七三―九二、一説に慶長年間)現羽黒町の大口おおぐち付近より同町荒川の今野川との合流点付近まで一帯大笹原の場所を、掘返したことによるもので、このとき羽黒山別当の宥源は笹川大橋をかけたとされる。またそれまで川名をます川といい、流域を増川郷と称していたが、この大笹原開削にちなんで笹川に改めたとも伝える(「泉村基本調査」笹川土地改良区史)


笹川
ささがわ

大鷲谷おおわしだん鷲谷わしだん逆谷さかだん七重谷しつちやだん川などの水を集め、日本海に注ぐ。本流は大鷲谷で、黒菱くろびし山・やき山の稜線から流れ出て笹川地内で七重谷川などと合流して小さな盆地をつくるが、灌漑面積は少ない。土地の者はササゴウとよんでいた。古くは篠川と書かれ、正保四年(一六四七)の「越中道記」には「篠川深サ壱尺五寸、幅拾間歩渡リ、但水出候而ハ深サ広サ相違御座候、乍去往還之妨ニ成申事無御座候」と記される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「笹川」の意味・わかりやすい解説

笹川
ささがわ

千葉県北東部、香取(かとり)郡東庄町(とうのしょうまち)の中心地区。旧笹川町。利根(とね)川下流の黒部川沿いにある。JR成田線笹川駅がある。江戸時代、利根川舟運が盛んとなって河港町として発展した。諏訪(すわ)神社には笹川繁蔵(しげぞう)ゆかり天保水滸伝(てんぽうすいこでん)遺品館があり、また祭礼に奉納される「笹川の神楽(かぐら)」は県指定無形民俗文化財。

[山村順次]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「笹川」の意味・わかりやすい解説

笹川
ささがわ

千葉県北東部,利根川にのぞむ東庄町の中心地区。江戸時代には利根川の河港として繁栄したが,成田線開通後は,河港としての機能を失った。 1970年竣工の利根川河口堰を利用する横断橋が,対岸の鹿島臨海工業地域と直線で結び,通勤者の住宅地としての発展が著しい。『天保水滸伝』の舞台として知られ,遺跡が多い。

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世界大百科事典(旧版)内の笹川の言及

【東庄[町]】より

…千葉県北東部,香取郡の町。1955年笹川町と神代,橘,東城の3村が合体,中世に千葉氏の一族東氏が支配した東荘にちなんで改称した。人口1万7739(1995)。…

※「笹川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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