群雲(読み)ムラクモ

デジタル大辞泉 「群雲」の意味・読み・例文・類語

むら‐くも【群雲/×叢雲/村雲】

高積雲層積雲のこと。むらがり立つ雲。一れの雲。「月に―花に風」
[類語]雨雲雷雲雲海白雲はくうん白雲しらくも青雲紫雲茜雲黒雲暗雲彩雲浮き雲千切れ雲片雲横雲棚雲豊旗雲笠雲飛行機雲筋雲鰯雲鯖雲鱗雲薄雲羊雲朧雲積み雲綿雲入道雲雲の峰かなとこ雲

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精選版 日本国語大辞典 「群雲」の意味・読み・例文・類語

むら‐くも【群雲・叢雲・村雲】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 にわかに群がり集まる雲。幾重にも群がって動く雲。
    1. [初出の実例]「風騒ぎむら雲まがふ夕にも忘るるまなく忘られぬ君」(出典:源氏物語(1001‐14頃)野分)
  2. [ 2 ] 「むらくも(叢雲)の剣(つるぎ)」の略。

群雲の補助注記

[ 一 ]は「叢雲や月の隈をばはらふらん晴行くたびに照りまさるかな〈源俊頼〉」〔金葉‐秋〕、「むら雲のしぐれてそむる紅葉々はうすくこくこそ色も見えけれ〈覚延〉」〔千載‐秋下〕のように、和歌では「月」や「しぐれ」とともに詠まれることが多い。

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