黒雲(読み)くろくも

精選版 日本国語大辞典 「黒雲」の意味・読み・例文・類語

くろ‐くも【黒雲】

〘名〙
黒色の雲。こくうん。不吉な雲とされる。
常陸風土記(717‐724頃)総記風俗の諺に、筑波岳に黒雲(くろくも)挂り、衣袖(ころもで)(ひたち)の国といふは是なり」
物事のさまたげになるもの。覆いかぶさる不安の気持などのたとえにいう。
※浄瑠璃・卯月の潤色(1707頃)中「家をくらますくろくもを、はらはば晴るる胸の月」

こく‐うん【黒雲】

〘名〙 黒い雲。黒い雨雲。また、怪しいことなどの起こる前兆として現われるという雲。くろくも。
古事談(1212‐15頃)五「龍穴之上有黒雲」 〔漢書‐天文志〕

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デジタル大辞泉 「黒雲」の意味・読み・例文・類語

くろ‐くも【黒雲】

黒色の雲。こくうん。
物事を妨げる不吉なもの。暗雲。「前途をおおう黒雲
[類語]白雲はくうん白雲しらくも青雲紫雲茜雲暗雲彩雲浮き雲千切れ雲片雲横雲棚雲豊旗雲笠雲飛行機雲筋雲鰯雲鯖雲鱗雲薄雲羊雲群雲朧雲乱雲雨雲雪雲曇り雲霧雲積み雲綿雲入道雲雲の峰かなとこ雲雷雲夕立雲夏雲

こく‐うん【黒雲】

くろくも(黒雲)」に同じ。

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普及版 字通 「黒雲」の読み・字形・画数・意味

【黒雲】こくうん

黒い雲。暗雲。唐・常建〔張公子行〕詩 百尺の旌竿、雲に沈み 邊笳(へんか)日、聞くに堪へず

字通「黒」の項目を見る

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