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船舶安全法 せんぱくあんぜんほう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

船舶安全法
せんぱくあんぜんほう

昭和8年法律 11号。 1933年に制定されてから,数次の改正を重ね,現在にいたっている。航行供用の条件として,堪航性を保持し,かつ人命の安全を保持するに必要な施設をもつことが必要で,そうでなければ航行することは許されない。

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デジタル大辞泉の解説

せんぱく‐あんぜんほう〔‐アンゼンハフ〕【船舶安全法】

船舶の耐航性と人命の安全との保持に必要な施設の設置・基準を定め、その検査・監督などについて規定する法律。昭和9年(1934)施行。

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百科事典マイペディアの解説

船舶安全法【せんぱくあんぜんほう】

海上人命安全条約に即し船と人命の安全確保を目的とする法律(1933年)。船体,機関その他の諸設備の基準,満載喫水線の表示,製造検査,定期検査などについて規定。その後の関連条約の改正などに応じて,数次の改正が施されている。
→関連項目救命設備漁業無線局

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大辞林 第三版の解説

せんぱくあんぜんほう【船舶安全法】

船舶が安全に航海でき、かつ人命・財貨の安全を保持するために、一定施設の設置やその検査、行政的監督などについて定めた法律。1933年(昭和8)制定。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

船舶安全法
せんぱくあんぜんほう

日本船舶が海上の危険に堪えて安全に航行し、かつ人命の安全を保持するに必要な、船体、機関および諸設備について最低の技術基準を定め、船舶がこれを維持するよう強制している法律。昭和8年法律第11号。船舶は国際性があるため、1914年(大正3)に「海上における人命の安全のための国際条約」が採択され、その後改正を重ねている。74年(昭和49)には海上人命安全条約の議定書が採択され、78年にはタンカーの安全および汚染防止に関する国際会議開かれた。このほか1930年(昭和5)に「国際満載吃水(きっすい)線条約」が採択され、最近の改正は66年に行われている(「1966年の満載喫水線に関する国際条約」)。本法はこれらの条約を詳細に法令で規定し、船舶の堪航(たんこう)性と人命の安全に関しては、条約の規定を遵守するよう万全を期している。[新谷文雄]

船舶の施設

船舶の堪航性と人命の安全を保持するに必要な構造と設備は、船体、機関、帆装、排水設備、操舵(そうだ)設備、繋船(けいせん)設備、揚錨(ようびょう)設備、消防設備、居住設備、衛生設備、航海用具、危険物その他特殊貨物の積付設備、荷役その他の作業設備、電気設備、その他主務大臣が定める事項である。これらの構造および設備に関する技術基準は次の省令等に定めている。〔1〕法の運用に関する船舶安全法施行規則、〔2〕船体の使用材料の材質、強さおよび工作法、船体各部の構造材料、寸法および設備の基準等を定めた鋼船構造規程と木船構造規則、〔3〕主機関、ボイラー、圧力容器、補機およびプロペラ等を定めた船舶機関規則、〔4〕救命設備の要件、数量、積付方法および標示等を定めた船舶救命設備規則、〔5〕施設する消防設備の要件、数量、備付方法および防火措置等を定めた船舶消防設備規則、〔6〕居住と衛生設備、操舵、係留、錨泊、潜水、昇降、電気、荷役、コンテナ、特殊貨物の積付等の各設備および航海用具等を定めた船舶設備規程、〔7〕満載喫水線の種類、算出方法、標示等を定めた満載喫水線規則、〔8〕船舶の浸水を局部に食い止める水密区画の構造と設備を定めた船舶区画規程、〔9〕火災の延焼を防ぐ構造と設備(とくに旅客船とタンカーに対し)を定めた船舶防火構造規則、〔10〕漁船の業務の特質上、船体の構造と設備を定めた漁船特殊規程、〔11〕漁船以外の長さ12メートル未満の船舶に施設する構造と設備を定めた小型船舶安全規則、〔12〕総トン数20トン未満の漁船の構造と設備を定めた小型漁船安全規則、〔13〕船舶が傾斜しても元に戻る復原性の試験方法と基準を定めた船舶復原性規則、などがある。[新谷文雄]

航行上の条件

船舶の安全確保のため、船舶の性能ごとの使用限度を定めて航行上の条件としている。〔1〕航行区域 平水、沿海、近海および遠洋の各区域に分かれる。平水区域とは湖川港湾および特定の水域をいい、遠洋区域はすべての区域を含む。〔2〕従業制限 漁船は航行区域を限定するかわりに、従業区域を考慮して従事できる漁業の種類を定め、漁船の構造または設備に応じて第1種から第3種までの従業制限が付与される。〔3〕最大搭載人員 船舶に搭載できる旅客、船員などの員数の最大限度で、居住、衛生、脱出などの各設備により決定される。〔4〕制限気圧 ボイラーの爆発防止のために定めた最大限度の使用気圧である。〔5〕満載喫水線 載貨により船体が海中に沈下できる最大限度を示す線である。〔6〕無線電信または無線電話 危険の予知、航行および異常気象などに関する通報のため電波法により施設する設備である。[新谷文雄]

船舶の検査

船舶の構造および設備などが一定の技術基準に適合しているかを点検するための制度で、定期検査と中間検査の2種類がある。[新谷文雄]

乗組員の不服申立て

一定数の乗組員が正規の手続を経て、船舶の堪航性または居住設備、衛生設備その他人命に関する設備に欠陥がある旨を申し立てたとき、管海官庁は当事者の出頭を求めるか、船舶を臨検(立入検査)して事実を調査し、必要に応じ処分を行う制度である。[新谷文雄]

航行上の危険防止

船舶所有者は、復原性、大型船の貨物とバラスト(底荷)の積付、潜水作業の安全性、高速船などの操縦法および原子炉施設の操作と安全の確保などについて資料を作成し、管海官庁の許可を得て船長に供与する。管海官庁は検査ののち揚貨装置制限荷重等指定書、昇降機制限荷重等指定書、コンテナの安全証印等を交付する。船舶所有者は揚貨装置等を制限荷重以下で使用し、揚貨装具、昇降機およびコンテナなどの点検を行い、検査記録簿に記入する。[新谷文雄]
『運輸省海事法規研究会編『海事法規の解説』(1981・成山堂書店)』

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世界大百科事典内の船舶安全法の言及

【海難】より

… 海難は,巨額な財産上の損害を生ずるとともに,尊い人命の損失をも伴う。そこで国は,まず海難を事前に防止するために,海上衝突予防法,海上交通安全法,船舶安全法,船員法,船舶職員法,水先法などを制定している。そして,不幸にして,海難が発生してしまったあとの処理のため,海難の原因を明らかにすることによって,将来の海難の発生を防止することに寄与するため海難審判法に基づく海難審判制度があり,また,商法には,船舶衝突の場合の損害の帰属に関する規定と,海難救助がなされた場合の海難救助料に関する規定などがある。…

【船舶検査】より

…また船級協会は船級船としての基準を満たしていることを検査するが,その内容には国の基準と類似するものがあるため,国によって船級協会の検査に合格した船級船の検査を省略する場合がある。 日本の場合には,船舶安全法と海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(いわゆる海洋汚染防止法)とが船舶検査の主要な点を定めており,船体,機関をはじめ十数項目の設備や用具について検査が行われる。検査証書の有効期間は4年間であり,検査には4年ごとに実施される定期検査,その中間で実施される中間検査,改造などが行われたときの臨時検査および必要なときにとくに実施する特別検査がある。…

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