若狭彦神社(読み)ワカサヒコジンジャ

百科事典マイペディアの解説

若狭彦神社【わかさひこじんじゃ】

福井県小浜市(上宮は竜前,下宮は遠敷(おにゅう))に鎮座。旧国幣中社。若狭彦神・若狭比【め】(ひめ)神をまつる。両神は彦火火出見(ひこほほでみ)尊と豊玉姫命のことであると伝える。奈良時代の鎮座といい,延喜式内の名神大社とされ,若狭国の一宮を称した。例祭は上宮10月10日,下宮3月10日。漁業の守護神として信仰される。東大寺二月堂の御水取に関連ある鵜(う)の瀬が境内にあり,御水取の当日,送水神事がある。
→関連項目小浜[市]

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世界大百科事典 第2版の解説

わかさひこじんじゃ【若狭彦神社】

福井県小浜市に鎮座。上・下両社よりなり,上社は同市竜前(りゆうぜん)にあって若狭彦神(彦火火出見尊のことと伝える)をまつり,下社は同市遠敷(おにゆう)にあって若狭比咩神(豊玉姫命のことと伝える)をまつる。《若狭国一宮縁起》で上社は715年(霊亀1),下社は721年(養老5)の創建と伝える。770年(宝亀1)朝廷より鹿毛馬1頭を奉納,806年(大同1)封戸10戸を納め,神階は859年(貞観1)若狭彦神が正二位に,若狭比咩神が従二位に叙せられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

若狭彦神社
わかさひこじんじゃ

福井県小浜(おばま)市竜前(りゅうぜん)に鎮座。旧国幣中社。『延喜式神名(えんぎしきじんみょう)帳』に載る「若狭比古(ひこ)神社二座(名神大)」の一座で、上(かみ)社にあたり、天津彦火火出見尊(あまつひこほほでみのみこと)を祀(まつ)る。下(しも)社は若狭姫神社と称し、豊玉(とよたま)姫を祀る。両社あわせて若狭彦神社と称することもある。社伝(『若狭国鎮守十二宮縁起(えんぎ)』)によれば、715年(霊亀1)の創建で、以後『六国史(りっこくし)』等にその名がみえる。鎌倉初期には若狭国一宮(いちのみや)として当地の有力社であり、以後も朝野の崇敬を集めた。例祭は上社が10月10日、下社は3月10日である。宝物には「若狭国鎮守十二宮社務代々系図」や1303年(嘉元1)成立の「詔刀(のりと)次第」があり、ともに国の重要文化財。なお奈良東大寺の御水取にあたり、当地で送水神事が行われる。[平泉隆房]

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精選版 日本国語大辞典の解説

わかさひこ‐じんじゃ【若狭彦神社】

福井県小浜市龍前にある神社。旧国幣中社。祭神は若狭彦大神(彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと))、若狭姫大神(豊玉姫命(とよたまひめのみこと))を上宮・下宮二社に奉斎。下宮は若狭姫神社(遠敷神社)ともいう。創建は上宮が霊亀元年(七一五)、下宮が養老五年(七二一)で、漁業守護神として信仰を集めている。奈良東大寺の若狭井の水源は当社の鵜の瀬まで続いているとされ、東大寺二月堂の御水取行事に関連する送水の神事が行なわれる。若狭国一の宮。

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