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衵扇 あこめおうぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

衵扇
あこめおうぎ

扇の一種で,宮廷女性が正装に用いたをいう。まれに貴族の少年が持ったこともある。ひのき,または杉の薄板を連ねて扇をつくり,表裏極彩色の絵を描き,両端に長い飾り紐をつけた。佐太神社厳島神社などに平安時代遺品がある。近世に入って板の数は 39枚と定められ,糸花や飾り金具が加わって,大翳 (おおかざし) と呼ばれた。

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百科事典マイペディアの解説

衵扇【あこめおうぎ】

平安時代,男子の檜扇(ひおうぎ)に対して姿の宮廷女子が持った扇。ヒノキの薄板を彩糸(いろいと)でとじ,絵を描いたもの。近世には板の数は39枚となり,これに山水,瑞鳥などの金銀泥絵(でいえ)を描き,親骨からは彩糸の余りを長くたらし,そのもとに松,梅,タチバナなどの糸花飾りをつけるようになった。
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世界大百科事典内の衵扇の言及

【衵】より

…それがのちには女装の表着にもなり,童女や一般の日常にも着用された。(3)衵扇と書いて〈あこめおうぎ〉,あるいはたんに〈あこめ〉とよんだものがあった。男子が用いる檜扇(ひおうぎ)と同様に,衵姿の女性が持ち,ときには高貴の子弟である少年も用いた。…

【扇】より

…なお近世にいたっては橋数は39枚,これに花樹,山水,瑞鳥などの金銀泥絵を描き,親骨からは白,紅,紫,薄紅,黄,青などの組糸をたらし,そのもとに松,梅,橘などの造花をつけた純儀式的なものとなった。この女子の檜扇を一名衵扇(あこめおうぎ)ともいう。
[蝙蝠扇(かわほりおうぎ)]
 紙扇も平安時代に極度に発達し,これが檜扇とともに中国に渡り,さらに中国からヨーロッパにひろまっていった。…

※「衵扇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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