(読み)フ

デジタル大辞泉 「譜」の意味・読み・例文・類語

ふ【譜】[漢字項目]

常用漢字] [音](呉)
物事系統立てて列記したもの。「印譜花譜画譜棋譜局譜図譜年譜
先祖代々の系統を記したもの。「譜代家譜系譜
一定記号楽曲を記載したもの。「譜面暗譜音譜楽譜曲譜採譜写譜新譜総譜
[名のり]つぐ

ふ【譜】

音楽曲節符号で書き表したもの。楽譜。曲譜。「を読む」
物事を順序に従って系統だてて書き表したもの。系譜・系図の類をいう。
棋譜」の略。
[類語]楽譜譜面音譜総譜スコア

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「譜」の意味・読み・例文・類語

ふ【譜】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 音楽の曲節を符号で書き表わしたもの。楽譜。曲譜。
    1. [初出の実例]「琴(きむ)のふ二巻」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)
    2. [その他の文献]〔隋書‐律暦志・上〕
  3. 転じて、音楽の曲節。節(ふし)。曲。メロディー。
    1. [初出の実例]「相当なる譜を之に適合せしめ」(出典:讚美歌(1903頃)序)
  4. 物事を系統・順序を立てて書き表わしたもの。特に、系譜、系図の類をいう。
    1. [初出の実例]「案譜江流親不隔 同門孔聖道無欺」(出典:菅家文草(900頃)一・謁河州藤員外刺史、聊叙所懐、敬以奉呈)
    2. [その他の文献]〔史記‐陳世家〕
  5. きふ(棋譜)」の略。

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普及版 字通 「譜」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 19画

[字音]
[字訓] けいふひょう

[説文解字]

[字形] 形声
声符は普(ふ)。〔説文新附〕三上に「なり」、〔玉〕に「屬なり」とあり、系属の者を図表にしたもので、系譜をいう。のち譜牒・年譜の類をもいう。

[訓義]
1. けいふ、系統図
2. ひょう。
3. 楽譜、図譜。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕譜 奈波比(なはひ) 〔名義抄〕 譜 シク・シルシ・ツク・ウカカフ・ナワヒ 〔字鏡集〕譜 ソラニス・シルス・フンタ・コトヲフルナリ・ツク・ウカカフ

[熟語]
譜学・譜紀・譜曲譜籍・譜第・譜牒・譜録
[下接語]
按譜・印譜・韻譜・音譜・花譜・家譜・画譜・棋譜・菊譜・曲譜・琴譜・系譜・硯譜・香譜・氏譜・史譜・詩譜・酒譜・書譜・図譜・世譜・銭譜・族譜・茶譜・帝譜・塡譜・年譜・梅譜・薬譜・律譜

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【楽譜】より

…楽譜は,音楽を一定の約束に基づいて書きとめ記録したものである。原則として可視的に表示されるが,盲人用の点字楽譜などもある。…

※「譜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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