中国で一定の師の門に入って学問を修め,名簿に著録された門下生・書生を意味し,漢から六朝期にかけて社会的政治的勢力を形成する。1人の師に仕える門生の数は,数百数千人にのぼる場合があり,彼らは師に対して入門金,謝金を出したが,師からの生活保証はなく,また師の家に居住することもなかった。ただ門生は免役権をもち,これは国家が門生自身に与えた恩典ともいえ,社会的地位の高さを物語るものでもある。本来,門生とは学徒であり,師は儒学の大家であったが,学問を修めることが官界に入る手段であることから門生は官僚予備軍という性格を有す。後漢以後では,門生がつく師は権力をもつ官僚が多くなり,さらに士庶の区別が確定し立身出世が軍功によるしかなくなる南朝では,有力将軍の下に門生が集まり,武人的傾向を帯びるようになる。ただいずれの時期も門生と師の関係は,隷属関係というよりむしろ自由人どうしの主従的関係であった。
執筆者:冨谷 至
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新