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関銭 せきせん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

関銭
せきせん

中世,関所で徴収する通過税。関銭という言葉は戦国時代に現れ,古くは関所料,関料,関米,関手,升米,置石,勝載料,勘過料などと呼ばれた。徴収額は一定でない。鎌倉時代の後半以後,徴収物は米などの現物から銭貨に変っていった。

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デジタル大辞泉の解説

せき‐せん【関銭】

中世、関所を通る人馬・荷物などに課した通行税。関賃。関手。関料。

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百科事典マイペディアの解説

関銭【せきせん】

関賃,関料とも。中世の関所で,通行する人馬・船舶・荷物などに課せられた通行税。初め関米・升米(しょうまい)などの名目で米で徴収されたが,鎌倉中期ころからしだいに銭貨で徴収された。
→関連項目逢坂関過所兵庫津横川関

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世界大百科事典 第2版の解説

せきせん【関銭】

関所を通過する人馬や貨物などに対して徴収した税。関所の通行料としての関銭という言葉は通行料徴収を目的とした関所が多く設置されてくる鎌倉後期にはみられず,時代の下った室町から戦国期にかけて関賃とともに関所通行料の一般的呼称として用いられている。関所の通行料の呼称としては関料,関手(せきて)が鎌倉後期に,それより少し古くは関米,あるいはこれと同義の升米(しようまい)が用いられている。このような通行料の早い例としては平安初期の838年(承和5)大輪田船瀬において,〈勝載(しようさい)料〉と称してその修築費にあてるため往来船舶から通行料が徴収されていたのが挙げられる。

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大辞林 第三版の解説

せきせん【関銭】

中世、関所を通る人馬荷物などに課した通行税。関手。関賃。関料。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

関銭
せきせん

平安時代から戦国時代の交通諸機関における関所の通過料。関米(せきまい)、関賃(せきちん)ともいう。関所を建てて関銭を徴収することは、交通路、橋、港湾設備、渡船などの使用料、修築料、造営費、また治安警察などの警固料に由来する。鎌倉期には交通の発展から、その得分(とくぶん)(収益)が多大となり、その結果、関銭を寺社の造営料所(りょうしょ)などとして朝廷が寄進することもあり、関銭は利権化していった。室町・戦国期には朝廷・幕府のみならず、土地の領主・村の惣中(そうちゅう)まで関銭の取得のために新関を建てるに至った。室町幕府8代将軍足利義政(あしかがよしまさ)の室日野富子(ひのとみこ)が、内裏修理(だいりしゅり)料所として京都七口(ななくち)に建てた新関はとくに有名である。なお関所料の名称は、徴収の場所から津料(つりょう)、山手(やまて)、河手、関銭などとよばれたり、徴収の目的によって渡賃(わたしちん)、兵士米(へいしまい)、また方法によって升米(しょうまい)、帆別(ほべつ)銭、対象によって荷役高納などと称された。[脇田晴子]

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世界大百科事典内の関銭の言及

【河手】より

…もともと河渡などの交通上の施設や労役に対する代償の意味を持つものとして,渡賃や船賃と同様のものであったらしい。しだいに一種の得分として,渡場などで通行する旅客や荷物から関銭を徴収することによって得られるものを,河手と称するようになった。史料上の初見は《吾妻鏡》建暦2年(1212)9月21日の条で,鎌倉幕府は諸国での〈津料河手〉の徴収を禁じたが,所々の地頭から〈得分〉として,認めてもらいたい旨の申し出があったため,この禁止を解除したとある。…

【諸司領】より

…諸司領荘保には,こうして成立した便補保に由来するものが少なくない。しかし料国制の衰退と土地収益の減退する趨勢のもとで,これを補う重要な役割を果たしたのが,供御人並びに商人に対する課税と率分銭(そつぶんせん)(関銭)である。鎌倉中期の《平戸記》によると,当時内蔵寮や内膳司は,京中で〈魚鳥交易〉の上分を徴して供御に備え,その他の官司も〈和市交易の課役〉を徴収していたという。…

【関所】より

…道路上の要衝に設け,通行者,貨物を検査し,あるいは通行税(関銭)を徴収し,事あるときは交通を遮断し防備にあたった施設。古くは関といった。…

【関船】より

…この呼称は,〈海賊〉なるものが日本にも出没し始めた10世紀前後(平安中期)から用いられていたと思われる。瀬戸内や豊後水道など海路の要衝をおさえた彼らは,航行する一般船舶から〈関銭(せきせん)〉,すなわち通航料を徴収して航路の保障と住民の保護に任じていたことは周知のとおりであるが,そのために用いられた船がこの名の起りであろう。以後,関船の実体は,時代とともに3度大きく変遷する。…

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