霊(読み)レイ

デジタル大辞泉 「霊」の意味・読み・例文・類語

れい【霊〔靈〕】[漢字項目]

[常用漢字] [音]レイ(漢) リョウ(リャウ)(呉) [訓]たま たましい
〈レイ〉
1 不思議な力や働きをもつ存在。万物に宿る精気。「山霊・神霊・精霊せいれい」
2 肉体に宿ってその活動をつかさどる精神的実体。たましい。「霊肉・霊魂不滅/心霊・全身全霊」
3 死者のたましい。「霊園・霊前・霊安室/慰霊・英霊・祖霊・亡霊・幽霊」
4 不思議な力をもつ。人知で測り知れない。「霊感・霊気・霊験れいげん・霊獣・霊峰・霊妙・霊薬・霊長類」
〈リョウ〉たましい。死者のたましい。「悪霊・生霊いきりょう・怨霊おんりょう・死霊・精霊しょうりょう」
〈たま(だま)〉「霊屋たまや/言霊ことだま」
[名のり]よし
[難読]産霊むすひ

れい【霊】

1 肉体と独立して存在すると考えられる心の本体。また、死者の魂。霊魂。たま。「祖先の霊を祭る」
2 目に見えず、人知でははかりしれない不思議な働きのあるもの。神霊・山霊など。
[類語]魂・霊魂・み霊・英霊・英魂・神霊・祖霊・精霊・魂魄・忠霊・尊霊・亡魂

ち【▽霊】

[語素]自然の事物などの名詞の下に付いて、それが神秘的な力をもつ意を表す。「いかず霊(雷)」「おろ霊(大蛇)」「みず霊(水霊)」

たま【霊/▽魂/×魄】

「たましい1」に同じ。「肝っ―」「人―」
「空蝉のからは木ごとにとどむれど―のゆくへを見ぬぞかなしき」〈古今・物名〉

りょう〔リヤウ〕【霊】

たたりをなす生き霊や死霊。怨霊おんりょう。
「このごろかくわづらふを、もの問はせつれば、女の―となむ言ひつる」〈宇津保・あて宮〉

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精選版 日本国語大辞典 「霊」の意味・読み・例文・類語

れい【霊・灵】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 肉体に宿って肉体を支配し、また、肉体を離れても存在すると考えられる精神的本体。霊魂。たましい。たま。
    1. [初出の実例]「『此の蔵、先祖の御れい開かせ給へ』と祈り給ふ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開上)
    2. [その他の文献]〔諸葛亮‐前出師表〕
  3. ② 人知ではかり知ることのできない力のあるもの。目に見えない不思議な働きのあるもの。
    1. [初出の実例]「人は万物の霊にして能く言語し又事物を考ふる智を具ふるものなり」(出典:小学読本(1884)〈若林虎三郎〉二)
    2. [その他の文献]〔書経‐泰誓上〕

りょうリャウ【霊】

  1. 〘 名詞 〙 たたりをなす生霊(いきりょう)・死霊など。怨霊(おんりょう)。ろう。
    1. [初出の実例]「陰陽師なども、おほくは、女のりゃうとのみ、うらなひ申しければ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)柏木)

ろうラウ【霊】

  1. 〘 名詞 〙 死霊(しりょう)、または生霊(いきりょう)。たたりをなすれい。りょう。
    1. [初出の実例]「この御生霊、故父大臣の御らうなどいふ者あり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)

ち【霊】

  1. 〘 造語要素 〙 神や自然の霊の意で、神秘的な力を表わす。「みずち(水霊)」「のつち(野霊)」「いかずち(雷)」「おろち(大蛇)」。「わたつみ」「やまつみ」「ほほでみ」の「み」と同じ。

み【霊・神】

  1. 〘 名詞 〙 霊。神霊。「わたつみ」「やまつみ」

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普及版 字通 「霊」の読み・字形・画数・意味

霊
常用漢字 15画

(旧字)靈
24画

(異体字)
21画

[字音] レイ
[字訓] みこ・たま・かみ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
旧字は靈に作り、(れい)+巫(ふ)。は祝の器である(さい)を列して、雨乞いを祈る意。巫はその巫祝をいう。その雨をまた雨という。〔説文〕一上に字をに作り、「巫なり。玉を以てに事(つか)ふ」とし、重文として靈をあげている。金文には字をに作り、また示を加え、心を加え、玉を加えるなどの字形がある。が初文、他はその繁文とみるべき字である。

[訓義]
1. みこ、あまごいするみこ。
2. たま、たましい。
3. くしび、すぐれる、よい。
4. かみ、くものかみ、あめつちのかみ、みいつ、あきらか。
5. いのち、いきもの。
6. こころ、おもい。
7. さいわい、たすけ、いつくしみ。

[古辞書の訓]
〔和名抄〕靈 日本紀私記に云ふ、美太万(みたま)、一に云ふ、美加介(みかげ)。、魂魄の二字を用ふ 〔名義抄〕靈 ミタマ・ミカゲ・スダマ・ネガフ・アヤシ・メヅラシ・タマシヒ・アキラム・カミ/靈 ムスビノカミ/靈 タマシヒ/靈 クサヒトカタ

[語系]
靈・・零lyengは同声。天より降るものをいう。天の人に命ずるところを令liengといい、また命miengという。櫺・・lyengも同声。櫺(れい)は窓櫺、(れい)は舟の窓あるもの、は車前の竹を織った孔、みな中空、すきまの意がある語である。

[熟語]
霊異▶・霊衣▶・霊威▶・霊域▶・霊雨▶・霊宇▶・霊液▶・霊応▶・霊屋▶・霊哥▶・霊怪▶・霊覚▶・霊活▶・霊感▶・霊漢▶・霊鑒▶・霊眼▶・霊気▶・霊▶・霊鬼▶・霊旗▶・霊機▶・霊▶・霊柩▶・霊居▶・霊墟▶・霊香▶・霊▶・霊境▶・霊禽▶・霊区▶・霊煦▶・霊空▶・霊計▶・霊景▶・霊慧▶・霊慶▶・霊剣▶・霊験▶・霊源▶・霊語▶・霊光▶・霊骨▶・霊魂▶・霊砂▶・霊瑣▶・霊坐▶・霊犀▶・霊祭▶・霊▶・霊算▶・霊賛▶・霊山▶・霊子▶・霊芝▶・霊祀▶・霊祉▶・霊姿▶・霊祠▶・霊▶・霊畤▶・霊▶・霊車▶・霊舎▶・霊若▶・霊秀▶・霊脩▶・霊獣▶・霊潤▶・霊牀▶・霊場▶・霊辰▶・霊▶・霊人▶・霊瑞▶・霊性▶・霊跡▶・霊蹟▶・霊泉▶・霊銭▶・霊籤▶・霊前▶・霊草▶・霊爽▶・霊台▶・霊沢▶・霊丹▶・霊壇▶・霊智▶・霊地▶・霊知▶・霊▶・霊兆▶・霊鳥▶・霊潮▶・霊長▶・霊洞▶・霊徳▶・霊▶・霊魄▶・霊秘▶・霊匹▶・霊表▶・霊▶・霊敏▶・霊巫▶・霊府▶・霊符▶・霊武▶・霊物▶・霊氛▶・霊▶・霊変▶・霊保▶・霊峰▶・霊鳳▶・霊味▶・霊妙▶・霊夢▶・霊薬▶・霊囿▶・霊輿▶・霊曜▶・霊利▶
[下接語]
悪霊・威霊・遺霊・英霊・怨霊・岳霊・感霊・乾霊・群霊・交霊・光霊・皇霊・降霊・坤霊・山霊・死霊・至霊・霊・受霊・秀霊・衆霊・昭霊・湘霊・照霊・心霊・神霊・芻霊・生霊・性霊・聖霊・精霊・仙霊・祖霊・尊霊・地霊・帝霊・洞霊・万霊・百霊・霊・亡霊・明霊・冥霊・幽霊・揚霊・陽霊・曜霊

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世界大百科事典(旧版)内の霊の言及

【聖霊】より

…霊は一般に超自然的な働きをもち,特定の宗教であるなしにかかわらず精神や身体に働きかけて,これに生命と特殊な力とを付与するものと考えられた。霊の働きはふつう宗教と共同体とに制約され,霊能者はその中でしか生まれないと見られるが,その制約と価値づけを超えるのが霊の特質でもあるので,非論理(パラロジカル)であるだけでなく,悪霊ともいっしょになって働くのである。…

※「霊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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