九州の阿蘇山(あそさん)を北端とし、霧島山(やま)から、鹿児島県の吐噶喇(とから)列島、沖縄鳥島(とりしま)(硫黄(いおう)鳥島、琉球(りゅうきゅう)鳥島ともいう)を経て、台湾北端へ連なる火山帯。琉球火山帯ともいうが、現在では西日本火山帯として一括され、霧島火山帯という名称はあまり用いられない。おもに安山岩からなる第四紀の火山帯で、北部には阿蘇、姶良(あいら)、指宿(いぶすき)(阿多(あた))、鬼界(きかい)の四大カルデラがある。更新世(洪積世。約260万~1万年前)に、これらのカルデラをつくった噴火で放出された火砕流堆積(たいせき)物は灰石(はいいし)やシラスなどと通称され、九州中~南部を広く覆っている。阿蘇山、霧島山、桜島、開聞(かいもん)岳、吐噶喇硫黄島、口永良部(くちのえらぶ)島、中之島、諏訪瀬(すわのせ)島、沖縄鳥島などの活火山が並んでいるが、沖縄鳥島から先は、先島(さきしま)諸島西表(いりおもて)島北東沖での海底噴火の記録があるだけで、実態はつかめていない。
[諏訪 彰・中田節也]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…前者は西日本火山帯,後者は東日本火山帯の一部である。
[霧島火山帯]
活火山である霧島山を盟主とし,九州から南西諸島を経て台湾北端に至る火山帯。琉球火山帯ともいい,西日本火山帯の主要部分をなす。…
※「霧島火山帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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