高瀬神社(読み)タカセジンジャ

デジタル大辞泉 「高瀬神社」の意味・読み・例文・類語

たかせ‐じんじゃ【高瀬神社】

富山県南砺なんと市にある神社祭神大己貴命おおなむちのみことほか二神を配祀越中国一の宮

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精選版 日本国語大辞典 「高瀬神社」の意味・読み・例文・類語

たかせ‐じんじゃ【高瀬神社】

  1. 富山県南砺市高瀬にある神社。旧国幣小社。祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)、天活玉命(あまのいくたまのみこと)五十猛命(いたけるのみこと)越中国一の宮。

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日本歴史地名大系 「高瀬神社」の解説

高瀬神社
たかせじんじや

[現在地名]井波町高瀬

東大谷ひがしおおたに川右岸平地に鎮座。祭神大己貴命・天活玉命・五十猛命。旧県社。「延喜式」神名帳の礪波郡七座中の高瀬神社に比定される。近世には高麗権現高麗明神と称された。「続日本紀」宝亀一一年(七八〇)一二月一四日条に「高瀬神」とみえ、神階従五位下に叙されている。高瀬神は延暦一四年(七九五)八月一八日に従五位上(日本紀略)、承和七年(八四〇)九月二九日に従四位上(続日本後紀)、斉衡元年(八五四)三月七日に従三位(文徳実録)、貞観元年(八五九)一月二七日に正三位(三代実録)昇叙。斉衡元年一二月二七日には高瀬神の禰宜・祝が把笏されている(文徳実録)。康和五年(一一〇三)六月一〇日の神祇官奏(朝野群載)によると、堀河天皇にかかわる占卜につき高瀬神社に使者が派遣されて中祓が行われている。


高瀬神社
たかせじんじや

[現在地名]上野市比土 高瀬代

長田ながた(木津川)の西に鎮座。式内社で祭神は高瀬神・猿田彦神のほか四柱。創祀など不詳。「三国地志」は「延長風土記」の記事「伊賀国高瀬里中肥也、有神号高瀬大明神、所祭大田命也」を引き、「按、比土村ノ小邑高瀬ニ坐ス。俗ニ蔵鍵明神ト称ス。毎年九月十九日祭祀ヲナス」と記す。「伊水温故」は「祭処ハ太田命是白鬚同体也。猿田彦トモ云。世号鑰取かぎとり明神。


高瀬神社
たかせじんじや

[現在地名]守口市馬場町一丁目

「延喜式」神名帳にみえる茨田まんだ郡の小社「高瀬神社」に比定される。

現祭神は天御中主命。旧村社。社伝によれば聖武天皇の時代に高瀬川のほとりに初めて鎮座し、それゆえに高瀬神社と号するという。社伝によれば元亀・天正およびその後の兵乱に社殿ことごとく焼失し、その後現在地に移転再建し、高瀬の産土神となったという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高瀬神社」の意味・わかりやすい解説

高瀬神社
たかせじんじゃ

富山県南砺(なんと)市高瀬に鎮座。祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)で、天活玉命(あめのいくたまのみこと)、五十猛命(いたけるのみこと)を配祀(はいし)する。創建はさだかでないが、大国主命(おおくにぬしのみこと)による越(こし)の国開拓に対する感謝の表明として奉斎されたと伝える。780年(宝亀11)従(じゅ)五位下(『続日本紀(しょくにほんぎ)』)、859年(貞観1)正三位(さんみ)(『三代実録』)に叙される。延喜(えんぎ)式内社で越中(えっちゅう)国(富山県)一宮(いちのみや)。当地は平安時代末から戦国時代にかけて安楽寿院(あんらくじゅいん)領(のち東大寺領)であった高瀬庄(しょう)の中心地で、その遺跡もある。江戸期に入ると加賀藩主前田家の厚い尊崇を受けた。旧国幣小社。例祭日9月13日。6月10日に行われる祈年穀祭は、神火を神前に供えて豊作を祈る特殊神事で、天武(てんむ)朝より続くと伝える。現在の功霊殿(こうれいでん)はもとの本社で、この地方の伝統的な工芸である井波彫刻の粋を凝らして1836年(天保7)に建造された。

[平泉隆房]

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百科事典マイペディア 「高瀬神社」の意味・わかりやすい解説

高瀬神社【たかせじんじゃ】

富山県東砺波(ひがしとなみ)郡井波町(現・南砺市)に鎮座。旧国幣小社。大己貴(おおなむち)神をまつる。延喜式内社とされる。越中国の一宮。例祭のほかに鎮火祭,祈年穀祭(御神火伝送神事)がある。
→関連項目井波[町]

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デジタル大辞泉プラス 「高瀬神社」の解説

高瀬神社

富山県南砺市にある神社。創祀不詳だが「続日本紀」などに記述が見られる。祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)(大己貴命(おおなむちのみこと))、天活玉命(あめのいくたまのみこと)、五十猛命(いそたけるのみこと)。越中国一之宮。

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