鰐淵寺(読み)ガクエンジ

百科事典マイペディアの解説

鰐淵寺【がくえんじ】

島根県平田市(現・出雲市)別所町にある天台宗の寺。本尊は千手観音・薬師如来。智春の開基と伝える。深山幽谷の中にあり,出雲の叡山と呼ばれた。修験道,蔵王信仰,如法経信仰の拠点であった。壬辰(692年)年銘の観音菩薩立像,山王本地仏像,一字金輪曼荼羅図,後醍醐天皇の願文など重要文化財が多数ある。また中世文書を多数所蔵する。
→関連項目出雲[市]清水寺平田[市]

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デジタル大辞泉プラスの解説

鰐淵(がくえん)寺

島根県出雲市にある寺院。天台宗。山号は浮浪山、院号は一乗院。鰐山と通称される。推古天皇時代、智春による開創と伝わる。本尊は千手観世音菩薩、薬師如来。紅葉の名所。

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世界大百科事典 第2版の解説

がくえんじ【鰐淵寺】

島根県平田市にあり,山陰における代表的な天台寺院。山号は浮浪山。推古天皇の勅願により,594年(推古2)智春上人が創建したとの寺伝をもつが,もともと山内の浮浪滝を中心とする修験信仰に始まり,しだいに薬師・観音信仰も併せ,複合的信仰の場として発展,12世紀中ごろ,延暦寺末寺となることにより寺基が確立した。中世には広大な寺領をもち,僧兵も擁していた。仏像・絵画・古文書など重文級文化財を多く所蔵している。

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世界大百科事典内の鰐淵寺の言及

【出雲国】より

…【門脇 禎二】
【中世】
 出雲国における古代から中世への移行は,11世紀中ごろにおける中世一宮制の成立をもってその一つの徴証とすることができる。1062年(康平5)の史料に杵築大社が出雲国を代表する神社(出雲大社)として見え,かつこれ以後一国平均役による造営が行われるに至ったのがそれで,中世出雲国一宮制はこの後,13世紀初頭に〈国中第一之伽藍〉たる鰐淵(がくえん)寺との相即関係をもってその特異な形での体制的確立をみた。古代的伝統とその上に立つ在地支配秩序の固有の変革過程がそこに示唆されているといえよう。…

※「鰐淵寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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