鹹水(読み)カンスイ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鹹水
かんすい

塩水またはブラインbrineともいう。海水を濃縮して塩類、とくに食塩濃度がかなり高くなっている溶液をいう。また天然に存在する濃い塩類水溶液、たとえば油田から出る石油鹹水や、天然ガスに伴って地下からくみ上げられる地下鹹水などもあり、これら天然に産するものを天然鹹水といっている。これに対して、食品工業などに用いられる、塩類を水に溶かしてつくったものを人工鹹水といい、(かんすい)の字があてられている。水には主として炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸塩などが含まれている。日本では一般に、海水または鹹水に操作を加えた液体で、その含有固形物中に塩化ナトリウムを50%以上含有し、15℃における比重がボーメ度5度以上のものをいう。天然鹹水、とくに地下鹹水中にはヨウ素および臭素が含まれていることが多く、日本では房総半島と新潟地方がよく知られており、これからヨウ素を採取している。[中原勝儼]

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精選版 日本国語大辞典の解説

かん‐すい【鹹水】

〘名〙 塩からい水。塩分を多量に含んでいる水。海の水。しおみず。⇔淡水
※随筆・独寝(1724頃)下「謝肇淛(しゃてうせい)が曰く、渓水を飲む人は心だていさぎよく、鹹水を飲む人はばか成る人多し」 〔曹植‐説疫気〕

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