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QT延長症候群 キューティーエンチョウショウコウグン

デジタル大辞泉の解説

キューティーえんちょう‐しょうこうぐん〔‐エンチヤウシヤウコウグン〕【QT延長症候群】

心臓の活動電位の持続時間(QT時間)が異常に長くなり、脈が乱れ、立ちくらみや失神などの発作を起こす遺伝性の疾患。トルサードドポアント(トルサデポワンとも)と呼ばれる独特の心電図波形を示す心室頻拍がみられ、心室細動に移行すると突然死に至ることもある。家族性突然死症候群の一つ。治療法は、交感神経の働きを抑制するベータ遮断薬などの服用、心臓に命令を伝達する交感神経の切断、ペースメーカーICDの植え込みなど。LQTS(long QT syndrome)。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

QT延長症候群

心室の収縮時間が延びる不整脈。心電図に現れるQRS波とT波の間隔が延びることから、その名がある。先天性後天性があり、学童健診で見つかることが多い。後天性は主に薬の副作用で起こる。薬の開発中断の原因となることもしばしばで、安全性評価では欠かせない指標になっている。

(2007-02-06 朝日新聞 夕刊 科学1)

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家庭医学館の解説

きゅーてぃーえんちょうしょうこうぐん【QT延長症候群 Long QT Syndrome】

[どんな病気か]
 心筋(しんきん)の興奮異常によって特殊な心室頻拍(しんしつひんぱく)や心室細動(しんしつさいどう)がおこり、失神(しっしん)をくり返す病気です。
 先天性のQT延長症候群では、学童期から失神とけいれんをくり返すため、てんかんとまちがえられることがあります。
 心電図のQTという部分の時間間隔が異常に間延びしたときに、危険な不整脈が生じやすくなります。
[原因]
 先天性のQT延長症候群と、後天性のQT延長症候群があります。
 後天性のQT延長症候群は抗不整脈薬の副作用として、または血液中のカリウム濃度が極端に低下したときに生じやすいことが知られています。
 治療は、致死的な不整脈を予防するための薬物治療が中心になります。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

QT延長症候群
きゅーてぃーえんちょうしょうこうぐん
long QT syndrome

不整脈の一種で、心電図のQ波の開始点からT波の終了点までの時間、すなわちQT間隔の延長(作用)のために、心室性不整脈による失神発作を伴い、ときに心停止に陥る症候群。略称LQTS。
 遺伝性のものは遺伝性(先天性)QT延長症候群とよばれ、T波の変調のほか、高頻度で心室性不整脈すなわちトルサード・ド・ポアントTorsades de pointes型心室頻拍(Tdp、倒錯型心室頻拍)や心室細動による失神発作を伴い、ときに心停止から死に至ることもある。イェルベル・ラング‐ニールセン症候群Jervell and Lange-Nielsen syndromeやロマノ‐ワード症候群Romano-Ward syndromeなどの種類があり、前者は常染色体性劣性遺伝であるが後者は常染色体優性遺伝で、前者には先天性聾(ろう)を伴うが後者には伴わない。近年になって、心筋細胞膜にある、カリウムやナトリウムイオンを通す孔(イオンチャネル)を正しく機能させる遺伝子情報の異常によりQT間隔の延長がみられることがわかり、これまで原因不明であった特発性QT延長症候群はこれが原因と考えられている。
 ほかにカリウムやナトリウムなどの電解質異常や抗不整脈薬など薬物の作用、あるいは高度の徐脈、脳出血や脳梗塞(のうこうそく)など脳血管障害といった後天的な要素がかかわる二次的QT延長症候群がある。[編集部]

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