外界からの感覚的,感情的な働きかけを受けいれる,人間の心の能力あるいは状態。大別して,認知的感受性と情動的感受性との二つがある。前者は,感性知覚にもとづいたもので,色彩,形,音の特性,匂いや香りについての感覚を豊かにしてくれ,この場合には感覚性とも呼ばれる。後者はより全体的なもので,快楽や苦痛の感情を受けいれる能力あるいは状態のことであり,この場合には感情性とも呼ばれる。またこの両者を含んだ感受的な心的事実の総体をさす場合には,感性とも呼ばれる。この感覚や感情を含んだ感性は,永い間概して非哲学的あるいは反哲学的なもの,すなわち理性や思考の敵,人間を動物に近づけるものだと思われてきた。しかし現代では,無意識や身体性の問題と結びついて大きな哲学的問題となってきている。
執筆者:中村 雄二郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…英語のsensibility,ドイツ語のSinnlichkeitなどの訳語として使われる用語。もろもろの感官による感覚的認識能力一般から,ときに感情をも総称する用語として使われる。…
※「感受性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加