古くは脈拍の動き(拍動)のみをいったが,その後,脈拍のように周期的な動きに対して広く使われるようになった。科学・工学分野では以下のような意味をもつ。
(1)天文学では,星の収縮・膨張を脈動pulsationといい,脈動に伴い明るさの変わる星を脈動変光星(脈動星)と呼ぶ。
(2)電気工学では,直流に交流成分が重なっているとき脈動しているといい,このような電流を脈流ripple currentと呼ぶ。
(3)地震学でいう脈動microseismsとは,地面の常時微動のうち,周期がほぼ一定の比較的単純な波形の振動が,振幅の消長を繰り返しながら長時間続くものをいう。ふつうの脈動は,周期が3~7秒程度,振幅は場所によって大幅に異なり,海に近い所で概して大きく,また海の荒れぐあいに応じて広域にわたって同時に変動するが,高感度の地震計を用いれば,世界中どこでも常に記録される。脈動は主として海岸近くの波浪による海底の振動が,表面波として内陸部へ伝わってきたものである。東京での脈動の振幅は年平均0.008mm程度であるが,台風が接近すると0.1mmに達することがある。脈動はこのほか,火山の活動に起因する局地的なものがある。
執筆者:宇津 徳治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
地表の周期的な微振動。高感度の地震計で観測すると、地面はいつも揺れている。これは雑微動といわれる現象である。このなかには、交通機関や工場などの人工的な振動もあり、雨や風などの自然の現象もある。なかでも、長時間にわたって、周期2秒から8秒くらいで特別に波形がそろった振動が観測されることが多く、これは脈動といわれている。脈動は海の波の影響で海底でつくられて陸上まで伝わってくる振動で、感度が高い地震計で観測すると、内陸100キロメートル以上にまで伝わって観測される。つまり日本の陸上のどの地震観測点でも観測される。海が荒れたときには振幅は大きくなる。
[島村英紀]
microseisms
地面はさまざまな原因によって常時揺れ動いている。この揺れはいろいろな周波数成分を含むが,比較的短周期成分の揺れを常時微動または雑微動といい,おもに人間活動起源である。周期が約2~20秒の長周期成分を脈動といい,海洋波浪起源である。特に周期5〜10秒の振幅は大きく,地震観測において主たるノイズとなる。
執筆者:菊地 正幸・西田 究
参照項目:地震背景ノイズ
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