デジタル大辞泉 「蝸牛」の意味・読み・例文・類語
か‐ぎゅう〔クワギウ〕【×蝸牛】
2 内耳の一部で、カタツムリの殻状をした聴覚にたずさわる器官。基底膜などによって三つに仕切られ、人間で2回転半ほど巻き、中は内リンパで満たされている。底部は内耳道に面し、伝わってきた音を受ける神経の終末が分布する。渦巻き管。蝸牛殻。
[補説]狂言の曲名別項。→蝸牛
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
狂言の曲名。山伏狂言。出羽の羽黒山から出た山伏が,大和の葛城(かつらぎ)山で修行を積んでの帰り道,竹やぶの中でひと寝入りしている。そこへ,主命で,長寿の薬になるというかたつむりを求めにきた太郎冠者(かじや)が出くわす。太郎冠者は,かたつむりがどんなものか知らないまま,黒い兜巾(ときん)をいただいた山伏をかたつむりと思い,声をかける。山伏は太郎冠者をからかってやろうと,ほら貝を見せたり角を出すまねをして見せるので,太郎冠者は山伏をかたつむりだと信じこみ,主人のもとへ連れて行こうとする。山伏は囃し物の拍子に乗らねば行かれないといい,冠者は教えられたかたつむりの囃し物を謡い,山伏とうち興じているところへ,主人が冠者を探しに来る。結末は主人も誘いこまれて3人で囃し物に浮かれて退場するのと,われに帰った冠者と主人が山伏を追い込むのと両様の台本・演出がある。登場人物は山伏,主人,太郎冠者の3人で,山伏がシテ。童心の世界を笑いに導入した,理屈抜きの佳作。
執筆者:羽田 昶
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…外耳は哺乳類で発達するが,鳥類にも一部みられる。内耳のうちで聴覚に関係するのは球形囊で,鳥類では球形囊が長くのび,哺乳類ではさらに蝸牛(かぎゆう)管に発達する。これに伴い有毛細胞の数も多くなっている。…
…内耳を包んでいる組織をも含めて,この複雑な構造を迷路という。聴覚に関係する部分は蝸牛(かぎゆう)と呼び,名前のように2回転半巻いている全長約30mmの管である。平衡覚にあずかるのは,直進運動を感ずる耳石器(前庭にあり,垂直,水平の二つの方向に位置している)と,回転感を感ずる三つの半規管(三半規管)の二つに分かれる。…
…内耳は刺激を受容する中心的部分で,最も奥深く位置し,進化的にみて最も由来が古く,すべての脊椎動物が例外なく備えるものである。内耳の実質をなすのは〈迷路〉と呼ばれる複雑な囊状の構造で,これは動物のグループによってかなり異なるが,一般的には〈卵形囊〉とそれに付属した半円形の管である〈半規管〉,および〈球形囊〉とそれから伸びた〈蝸牛(かぎゆう)管〉という4部の中空の小囊から成る(ただし下等脊椎動物は蝸牛管をもたない)。卵形囊と球形囊は内耳の中心部をなし,これらをあわせて〈前庭〉という。…
※「蝸牛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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