(読み)チョウ

デジタル大辞泉 「超」の意味・読み・例文・類語

ちょう【超】[漢字項目]

常用漢字] [音]チョウ(テウ)(呉)(漢) [訓]こえる こす
ある範囲を抜け出る。「超越超過超克超然超脱
並みとはかけ離れている。「超人
「超過」の略。「出超入超
[名のり]おき・き・こゆる・たつ・とおる・ゆき

ちょう〔テウ〕【超】

[接頭]名詞に付いて、程度が特に普通以上であること、また、普通をはるかにこえたものであることを表す。「満員」「音速」
[接尾]数量を表す語に付いて、その数をこえていることを表す。「従業員1000人
[補説]俗に、「超きれい」「超むかつく」などと副詞的にも用いられる。

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精選版 日本国語大辞典 「超」の意味・読み・例文・類語

ちょうテウ【超】

  1. [ 1 ] 〘 接頭語 〙 名詞に付いて、程度がそれ以上であること、また、それをさらに逸脱するものであることを表わす。「超満員」「超高速」など。
    1. [初出の実例]「抽象的概念といっても、決して超経験的の者ではなく」(出典:善の研究(1911)〈西田幾多郎〉一)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 俗に、程度が普通以上であるさまを強調していう。「超うれしい」「超こわい」など。
    1. [初出の実例]「超忙しい私は、それっきり、事件の話を忘れた」(出典:超人探偵(1981)〈小林信彦〉悪魔が来りて法螺を吹く)

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普及版 字通 「超」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] チョウ(テウ)
[字訓] こえる・とおい・おどる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は召(しょう)。召に迢・貼(ちょう)の声がある。〔説文〕二上に「跳ぶなり」とあり、超越・超遠のように用いる。世外に超然たるを超世・超俗という。

[訓義]
1. こえる、とおくこえる。
2. とおい、はるか、すぎる、まさる。
3. おどる、のぼる、あがる、たかい。
4. 惆(ちゆう)と通じ、うれえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕超 コユ・カロシ・スグ・ヨギリ・フム・ホシイママ・トホシ・ヲドル/超超 ―トホノカナリ〔字鏡集〕超 カロシ・ヨギリ・ユク・スグ・ヨシ・トホシ・ヲドル・コユ・フム・ホシイママ

[語系]
超thi、跳dyは声近く、跳躍して越えることを跳という。卓tek、thekはその高くあがるさま。また迢dy(遼)lyは、迢遠・遼遠の意である。

[熟語]
超異・超逸超軼・超越・超遠・超過・超階・超格超豁・超奇超距・超群超詣・超悟超伍超曠超忽・超歳・超次・超若超授・超出・超升・超昇・超勝・超奨・超乗超驤・超人・超世超迹・超絶・超遷・超然・超俗・超卓・超・超・超達・超脱超儔・超超・超渡・超度・超等・超登超騰・超任・超年・超拝・超抜・超補・超放・超凡・超・超妙・超緬・超踰・超揺・超遥・超倫
[下接語]
遠超・夐超・孤超・功超・高超・出超・上超・遷超・騰超・独超・入超・飛超

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