出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
宮崎県南西部の霧島火山群の北部にある高原。韓国(からくに)岳,甑(こしき)岳,白鳥山,えびの岳の間に火山噴出物が堆積してできた盆地状の高原で,一辺約2.5kmのほぼ正三角形をなし,標高1200mを示す。かつては蝦野と書いた。高温の蒸気によるえびの高原温泉(ミョウバン・緑バン泉,96℃)があり,夏季は平均気温約20℃と涼しく霧島火山群への登山が容易であること,1961年小林市から同高原を経て霧島温泉に通じる有料道路が完成して宮崎市や鹿児島市との交通連絡が容易になったことなどによって,同高原はレクリエーション,保養の地として広く知られてきた。高原の自然は美しく,現在も噴気活動を激しく続けている硫黄山,付近にある白紫(びやくし)池,六観音池,不動池の各火口湖,樹齢100年をこえる数千本のアカマツの美林,ノカイドウ自生地(天),ミヤマキリシマなどは貴重な研究資料である。訪問者は夏季に集中し,冬季は白紫池が天然のスケートリンクになり,スケート大会が開かれる。
執筆者:下村 数馬
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
宮崎県南西部、韓国(からくに)岳、白鳥山、えびの岳に囲まれた標高約1200メートルの盆地状高原。えびの市に属す。東に韓国岳の大火口や、硫黄山(いおうやま)の噴気をみることができ、北部には白紫(びゃくし)池、六観音池、不動池の火口湖が並んでいる。硫黄山付近は巨礫(きょれき)が散在し、噴火の際放出した火山弾の特徴をよく示す。植生はアカマツ林、混合樹林のほか、ノカイドウ(国指定天然記念物)、ミヤマキリシマの群落がある。高原のススキも噴気の影響で葡萄(えび)色に染まり、地名の由来を物語る。えびの高原温泉、えびの高原人工スケート場もある。霧島錦江湾国立公園(きりしまきんこうわんこくりつこうえん)の一中心で、北霧島有料道路、県道小林えびの高原牧園線が通じる。
[横山淳一]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…米,サトイモ,キャベツなどの生産のほか畜産,酪農も盛ん。京町温泉,吉田温泉は県内で最も古い温泉地であるが,近年えびの高原は温泉地,休養地として有名になってきた。甑(こしき)岳の針葉樹林,えびの高原のノカイドウ自生地は天然記念物。…
…かつては蝦野と書いた。高温の蒸気によるえびの高原温泉(ミョウバン・緑バン泉,96℃)があり,夏季は平均気温約20℃と涼しく霧島火山群への登山が容易であること,1961年小林市から同高原を経て霧島温泉に通じる有料道路が完成して宮崎市や鹿児島市との交通連絡が容易になったことなどによって,同高原はレクリエーション,保養の地として広く知られてきた。高原の自然は美しく,現在も噴気活動を激しく続けている硫黄山,付近にある白紫(びやくし)池,六観音池,不動池の各火口湖,樹齢100年をこえる数千本のアカマツの美林,ノカイドウ自生地(天),ミヤマキリシマなどは貴重な研究資料である。…
※「えびの高原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新