デジタル大辞泉 「さえ」の意味・読み・例文・類語
さえ[副助]
1 すでにあるものの上に、さらに付け加える意を表す。…までも。「風が吹き出しただけでなく、雨
「霧も深く露けきに、
2 ある事柄を強調的に例示し、それによって、他の場合は当然であると類推させる意を表す。…だって。…すら。「かな文字
「その大切な
3 (仮定表現を伴い)その条件が満たされれば十分な結果が生じる意を表す。せめて…だけでも。「これ
「一の棚―領じておいたらば(=手ニ入レテオケバ)後には何を商売いたさうともそれがしがままぢゃ」〈虎明狂・鍋八撥〉
[補説]「さえ」は、古くは格助詞の上にも下にも付き、「さへも」「さへこそ」のように係助詞にも先行するところから副助詞とする。中古から「すら」の意を吸収した「だに」との混同が始まるが、2・3の用法は、中世末ごろ「だに」がほとんど用いられなくなってその意をも吸収したもの。