食の医学館 「しょうゆ」の解説
しょうゆ
《栄養と働き&調理のポイント》
日本料理の味付けに不可欠なしょうゆは、いまや、世界中でも愛好される代表的な調味料の1つとなりました。
○栄養成分としての働き
しょうゆには、原料のダイズのたんぱく質が発酵してできたアミノ酸が豊富なほか、ミネラルやビタミンB群も含まれています。
ただ、その使用量から考えて、栄養的に大きなウエイトを占めるものとはいえません。
しかし、豊かな香気成分が食欲を刺激したり、アミノ酸が胃液の分泌(ぶんぴつ)をうながすことで、食欲不振の解消に役立ちます。
昔から番茶にしょうゆを2~3滴たらしたものは、胸つかえに用いられてきました。また、抗菌作用があるので、食材を漬けておくと保存に役立ちます。
しょうゆには濃口(こいくち)、薄口(うすくち)、たまり、白しょうゆなどの種類があります。一般によく使われるのは濃口、煮ものを色薄くきれいに仕上げたいときは薄口や白しょうゆ、刺身の付けしょうゆにはたまりが好適です。
なお、しょうゆに含まれる塩分は濃口よりも薄口のほうが高いので、料理に合わせて使いわけましょう。腎臓病(じんぞうびょう)や高血圧の人はとりすぎに注意しましょう。