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オアシス Oasis

翻訳|Oasis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オアシス
Oasis

アルジェリア南東部の地方,旧県。サハラアトラス山脈以南に広がるサハラ砂漠から成る。面積は国土のほぼ半分を占め,主要都市はワルグラ,ラグアト,ガルダイア,トゥグールト。オアシスが散在し,サハラ縦断道路がそれを結んでニジェールにいたる。東部は 1950年代の油田の発見から,一大産油地帯となり,数百 kmのパイプラインがアルジェ,オラン,スキクダに送油している。面積は西のサウーラ地方と合せて 202万 1800km2

オアシス
oasis

狭義には,周辺の降水地域から供給される地下水が泉となって湧出し,周辺に草木が生育している砂漠中の肥沃な土地。砂漠の下,数十~数百mの深さのところを伏流する地下水の速度は数百m/年といわれ,移動距離は 1500kmに達することもある。オアシスには古くから集落が発達し,交通の要衝となった。気候変化に伴う地下水脈の移動,枯渇,砂丘の移動による埋積によって,オアシスは消滅することがある。ナイル河谷メソポタミアなど外来河川などによって,砂漠のなかでも水分に恵まれ,肥沃な土地となっている地域もオアシスという。

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デジタル大辞泉の解説

オアシス(oasis)

砂漠の中で、水が湧き、樹木の生えている所。
疲れをいやし、心に安らぎを与えてくれる場所。憩いの場。「都会のオアシス

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百科事典マイペディアの解説

オアシス

砂漠の中で局地的に淡水が得られ,樹林が茂り人も生活する小地域。ナツメヤシがその代表的景観。水はワジの地下水,山麓の伏流水などによる湧泉(ゆうせん)や井戸,外来河川から得る。
→関連項目砂漠シルクロード

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デジタル大辞泉プラスの解説

オアシス

2002年製作の韓国映画。監督:イ・チャンドン、出演:ソル・ギョング、ムン・ソリほか。

オアシス

生田紗代の小説。2003年、第40回文藝賞受賞。

オアシス

日本のテレビドラマ。2000年1月、NHKにて放映。1998年、第23回創作テレビドラマ脚本懸賞に入選した黒武洋の脚本の映像化作品。出演:草野康太菅野美穂、根津甚八ほか。

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世界大百科事典 第2版の解説

オアシス【oasis】

砂漠,ステップからなる乾燥地域内において,淡水がつねに存在している場所をいい,多くは人間生活の拠点をなしている。中央アジア,西アジア,北アフリカに多く,アラビア語ではワーハwāḥa。最も典型的な例が,地下水の湧出している泉の形態であるため,日本では泉地という訳語がよく用いられるが,しかしその形態は泉とは限らず多様であり,むしろ沃地(肥沃な土地の意)の訳語のほうが適切である。
[地理的概観
 淡水の存在形態に応じて,オアシスには次のような種類がある。

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大辞林 第三版の解説

オアシス【oasis】

砂漠の中で、水がわき、樹木の生えている場所。
人々の気持ちを和らげたり、いやしたりしてくれる場所。いこいの場。 「都会の-」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オアシス
おあしす
oasis

砂漠で利用可能な水がつねに得られる所。水量が多いオアシスでは農耕が可能であり、またエジプトのカイロやシリアのダマスカスなど、大都市も多く発達している。水の存在状態から泉性オアシス、山麓(さんろく)オアシス、外来河川オアシス、人工オアシスの四つに分類される。[赤木祥彦]

泉性オアシス

地表に流出するか浅い所に存在する水で、水源は三つに分類される。
(1)被圧地下水 サハラ砂漠、アラビア砂漠、オーストラリア砂漠など、安定陸塊では砂岩が厚く広く堆積(たいせき)しており、砂と砂の間隙(かんげき)に多量の水が地表から浸透し、滞水層を形成している。この滞水層が不透水層に挟まれていると、気圧以上の圧力が加えられる。また滞水層が地表に露出していたり、断層で切られ地表につながっていると地表に流出する。被圧地下水は硬い砂岩の隙間(すきま)を緩やかに移動するので、塩類を含んでいる。塩類を多く含んでいると利用できないので、利用できる水量は限られている。アルジェリアのイン・サラー・オアシス、エジプトのカルガ・オアシスなど大きなオアシスの水源は、崖(がけ)に出現した滞水層から流出した水である。被圧地下水でも平坦(へいたん)な地形の所では地表に流出することはほとんどなく、浅い滞水層に井戸を掘り利用されてきた。
(2)自由(不圧)地下水 堆積盆地やワジ(水無川)の砂礫(されき)層の中にたまっている水で、砂礫の隙間を通して空気に接しているため、自噴することはなく、井戸を掘って利用している。塩類をほとんど含んでいないので、すべての水が利用できる。
(3)砂丘の底にたまっている水 砂丘に降った水は砂丘の低所まで浸透するが、砂の間隙が大きいために毛管現象がおきず、そのまま砂丘の低所にたまり、砂丘の周辺に流出してくる。大砂丘の前面にナツメヤシが植えられている風景の写真をよくみかけるが、これが砂丘オアシスである。[赤木祥彦]

山麓オアシス

イランから中国西部にかけてなど、造山帯に位置する砂漠の中や周辺部には高度の高い山地が発達している。これらの山地には地形性の雨や雪が降る。山麓には大規模な扇状地が発達しているため、山地斜面を流れる河川は中国のタリム川などの大河川を除き、扇状地に達すると伏流水となり、そのまま盆地底の堆積層の中に流入する。この伏流水を地表に導水する地下水路が古くから利用されており、北アフリカではフォガラ、イランではカナート、アフガニスタンではカレーズ、中国西部では坎児井(カンアルチン)とよばれているがカレーズという名称も使用されている。この地下水路の長さは10~20キロメートルのものが多いが、イランでは50~70キロメートルに達するものも珍しくない。地下水路は崩壊しやすいため、近年は動力による深井戸が多く掘削されるようになり、放棄されてしまったものがたくさんみられる。東アジアとヨーロッパを結んだシルク・ロードは山麓オアシスを結んで発達した。[赤木祥彦]

外来河川オアシス

砂漠の外から砂漠に流入する河川の多くは砂漠の中で消え、末無川(すえなしがわ)となっている。しかし、ナイル川やティグリス川、ユーフラテス川、シルダリヤ川、コロラド川などの大河川は、海や湖に流入している。水量が非常に多量なため、流域には広大な耕地、大都市もみられる。[赤木祥彦]

人工オアシス

人力や家畜の力では得られなかったが、新しい技術により利用できるようになった水をいう。水源は二つに分けられる。一つは地下水で、石油採削のため開発されたボーリング技術を応用した深井戸で、深さ2000メートルに達するものもある。安定陸塊では被圧地下水が、造山帯の断層盆地では自由地下水が揚水されている。サハラ砂漠の地下水は滞水層により含有塩類濃度が異なり、濃度の低い水は灌漑(かんがい)に使用されているが、オーストラリアの地下水は濃度が高く、家畜の飲用水にしか使用されていない。人間の飲み水には雨水が使用されている。北アメリカ砂漠の盆地には大量の自由地下水が存在し、広大な灌漑耕地が開発されている。ネバダ州のラス・ベガスやアリゾナ州のトゥーソンなどは大規模な人工オアシス都市の例である。もう一つは砂漠やその近くを流れる河川にダムを建設し、水を引く方法である。ナイル川のアスワン・ハイ・ダム、コロラド川の水を利用したインペリアルバレー(インペリアル谷)の耕地化、アマゾン川の上流にダムを建設してアンデス山脈にトンネルを掘り、太平洋側の河川へ導水しているペルーのマヘス開発などはその代表的なものである。人工オアシスは大量の水を得られるが、大規模な塩害の発生、地盤沈下、ダムから下流の河床低下など不利益ももたらす。[赤木祥彦]

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世界大百科事典内のオアシスの言及

【住居】より

… モンゴルや中央アジアの発達した牧畜民では貧富の差,社会階層の分化が顕著で,社会組織も複雑になるが,このことは住居であるユルタに直接に反映し,この点でシベリアの原住民の場合と根本的に異なる。
[中央アジア,オアシスの農家]
 中央アジアの南部やオアシスの農耕民の住居は日乾煉瓦・石・泥土造で,トルクメン,ウズベク,タジク,キルギス族に多くの共通性が見られる。住居と菜園,畜舎,穀物乾燥場などからなる農家が散在する場合,住居と住居を密着させて壁や屋根を共通にする場合,全体を高い土壁で囲んで城塞とする場合など,住居や集落のあり方は自然環境よりは,むしろ灌漑水路や外敵の襲撃という社会的要因により特徴づけられている。…

【中央アジア】より

…すなわち広義には,東・西トルキスタンのほかに,カザフ草原,ジュンガル草原,チベット,モンゴリア,アフガニスタン北部,イラン東部,南ロシア草原を含み,その内容は〈内陸アジア〉という用語の内容とほぼ一致する。これに対して狭義には,東・西トルキスタンのオアシス定住地帯のみを指す。またソ連では,〈中央アジア〉を表すのに二つの用語を用いていた。…

※「オアシス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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