ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グランドツアー」の意味・わかりやすい解説
グランドツアー
Project Grandtour
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17世紀末から18世紀を通じて,イギリスで良家の子弟の教育,ことに古典的教養の修得のために行われたヨーロッパ大陸への旅行のこと。期間はときに数年間に及び,目的地はパリなど主要都市や名所旧跡であったが,最終目的地は常に,古代ローマの遺跡が残りまたルネサンスの中心地であったイタリア,ことにローマとみなされた。旅行の内容は観光のほかに,各国の上流階級や学識経験者との交流,大学やアカデミーへの短期入学,書物や美術品の購入などであった。グランド・ツアーは,イギリスにおいて,パラディオ主義の流行を促し,また16~18世紀イタリア美術のコレクションの形成に寄与した。たとえば,第3代バーリントン伯は,1710年代のグランド・ツアーからの帰国後,建築家のパトロンとして,また自らも設計者としてパラディオ風建築の普及につとめた。
執筆者:鈴木 杜幾子
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イギリス支配階級の子弟教育の最後の仕上げとして,通常,家庭教師を伴って行われたヨーロッパ大陸諸国への長期にわたる周遊旅行。17世紀後半から18世紀に盛んに行われた。フランス,イタリアが主な旅行先。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
…その慣習は学校教育の不備からくるというよりも,家庭教育(私教育)こそが教育の中心部分をなすという伝統的思想,慣習からきているといえよう。家庭教師を雇用する費用は高く,たとえばスミスは,当時流行したグランド・ツアーの付添家庭教師になって,グラスゴー大学勤務時の約2倍の年俸を終生もらえることになったほどである。また19世紀には住込みの女家庭教師(ガバネスgovernness)がイギリスの富裕な中産階級の家庭に流行した。…
…しかし,ジェントリーの家系の長男はなお18世紀までは家庭内で教育されるのがふつうであった。また,ジェントルマン教育の仕上げとしてのフランスやイタリアへの大旅行(グランド・ツアー)の習慣も定着した。(4)の政治とのかかわりは,少なくとも19世紀初めまでのイギリスでは,ジェントルマンのみが為政者階級であったといってよく,庶民院議員は彼らのなかから選挙され,地方政治のかなめの位置を占めた治安判事職なども彼らによって独占された。…
…45年,出版業者の経済的援助を受け再びローマに赴き版画制作・出版を意欲的に開始。《ローマの眺め》(1748‐78)などの大量の作品は,内容的には技術・表現の革新を示し,かつ芸術家,知識人,グランド・ツアーの旅行客らに古代ローマの壮大さとその遺構のロマン主義的イメージを与えた貴重な資料である。50年代,考古学的関心が高まるとともにR.アダムらイギリスの芸術家との交流をもち,ロンドン好古学会の名誉会員に選ばれる。…
※「グランドツアー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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