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黒い体と赤い脚をした中型のウミスズメ科の鳥。本種の名はアイヌ語のケマフレ(足が赤い)に由来している。サハリン,カムチャツカ半島,日本北部など,オホーツク海沿岸で繁殖し,冬もあまり移動しない。日本では北海道と本州北部の海岸に留鳥としてすむ。全長約37cm。夏羽では全身ほとんど黒色で,下面はやや褐色を帯び,眼のまわりは幅広く白く,上下のくちばしの基部に一つずつ小白点がある。くちばしは細くて先がとがり黒色。脚は赤い。冬羽では体の上面は黒褐色,眼先からほおは淡褐色で眼のまわりは白い。体の下面は白色で,胸側やわきには褐色の斑がある。島や海岸近くの海上を泳ぎ,潜っては魚やイカをとる。繁殖期にはとらえた魚をくわえて海上に浮かんでいるのをよく見る。海面を足でけって助走して飛び上がり,こきざみなはばたきで直線的に飛ぶ。チッチッと細い声で鳴く。岩の隙間や岩と岩の間の地上に1腹2個の卵を産む。
執筆者:高野 伸二
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鳥綱チドリ目ウミスズメ科の海鳥。全長37センチメートル。夏羽では全身黒褐色で、目の周囲だけが白い輪になっている。冬羽では体の下面が白色になる。足は赤色。嘴(くちばし)は細い。オホーツク海沿岸の離島や樺太(からふと)(サハリン)、千島列島、日本などに分布し、繁殖している。日本では青森県、北海道の離島などで集団で繁殖し、岩の割れ目などに巣をつくり、普通2卵を産む。餌(えさ)は、潜水してイカナゴやイイダコをとる。ピー、ピーとよくとおる声で鳴く。ケイマフリはアイヌ語で「赤い足」の意味(「ケマ」は足、「フレ」は赤い)である。
[柳澤紀夫]
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