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セリウム cerium

翻訳|cerium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

セリウム
cerium

元素記号 Ce ,原子番号 58,原子量 140.116。周期表3族,希土類元素ランタノイドの一つ。 1803年にイエンス・ヤコブ・ベルセーリウスとウィルヘルム・ヒンジンガーが,続いてマルチン・クラプロートがスウェーデン産のセル石からセリウムを発見し,1801年に発見された小惑星 (発見当時の分類。 2006年以降準惑星に分類) ケレス (セレス) にちなんでセリウムと命名した。モナズ石が主要な資源鉱物。地殻平均存在量 60ppm,海水中の存在量 0.0012 μg/l 。単体は鉄灰色で,展延性に富む金属。乾燥した空気中では安定であるが,湿気があると表面が酸化される。微粉は自然発光することもある。比重 6.75,融点 815℃。四価セリウム塩は黄色ないし橙色,三価セリウム塩は白色が普通である。四価セリウムは強酸化剤であり,三価セリウムの化学的性質は他のランタノイド元素と酷似している。ガスライター用フェロセリウム,アンモニア製造用の触媒として用いられる。

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デジタル大辞泉の解説

セリウム(cerium)

希土類元素ランタノイドの一。単体は鉄のような灰色の金属で、希土類のうちでは最も多量に存在する。空気中でたやすく酸化され、無機酸によく溶ける。鉄との合金は摩擦によって発火するので発火合金として利用。1803年に発見され、名は前々年に発見された準惑星ケレス(セレス)にちなむ。元素記号Ce 原子番号58。原子量140.1。

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百科事典マイペディアの解説

セリウム

元素記号はCe。原子番号58,原子量140.116。融点799℃,沸点3426℃。希土類元素の一つ。1803年クラプロートとベルセリウスが発見。スズよりかたく亜鉛より柔らかい金属で,空気中約160℃で発火。
→関連項目原子力電池

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世界大百科事典 第2版の解説

セリウム【cerium】

周期表元素記号=Ce 原子番号=58原子量=140.12地殻中の存在度=60ppm(24位)安定核種存在比 136Ce=0.193%,138Ce=0.250%,140Ce=88.48%,142Ce=11.07%融点=795℃ 沸点=3468℃比重=6.7(α‐セリウム),6.9(β‐セリウム)電子配置=[Xe]4f15d16s2 おもな酸化数=III,IV周期表第III族に属する希土類元素の一つ。1803年ドイツのM.H.クラプロートおよびスウェーデンのJ.J.ベルセリウスが互いに独立にスウェーデン産の鉱石から新元素を発見し,これをベルセリウスはそれより2年前に発見された小惑星セレスCeresにちなんでceriumと命名することを提案し,これが一般に通用することになった。

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大辞林 第三版の解説

セリウム【cerium】

ランタノイドの一。元素記号 Ce  原子番号58。原子量140.1。希土類の中で最も多量に存在。鋼状の固体金属で、展性・延性に富む。空気中では摂氏160度で発火。発火合金の材料など用途が広い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

セリウム
せりうむ
cerium

周期表第3族に属し、希土類元素のうちランタノイド元素の一つ。1803年、スウェーデンのベルツェリウスが同国産の鉱物(のちにセル石と命名)から発見し(ドイツのクラプロートも同年、独立に発見している)、1801年に発見されたばかりの小惑星セレス(ケレス)Ceresにちなんで命名した。希土類元素中でもっとも多量に存在する。主要鉱石はモナズ石、バストネス石、セル石など。工業的には、原料鉱石から硫酸塩として希土類元素の混合物を取り出し、分別沈殿その他の方法で分離する。セリウム()は、他の希土類元素M3+イオンと異なり、4価に変えることができるので分離は比較的やさしい。金属またはミッシュメタル(軽い希土類元素、セリウム、ランタンなどの合金)を得るには塩化物の融解電解法が用いられる。
 鉄灰色の金属でスズより硬く亜鉛より軟らかい。α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の四つの変態があり、室温ではα型、263Kでβ型、γ型は730℃以下、それ以上ではδ型である。空気中で徐々に酸化され、粉末では約160℃で発火して強い光と熱を発し、酸化セリウム()になる。熱水、酸に溶けて水素を発生する。フッ素とは四フッ化物、塩素、臭素とは三ハロゲン化物をつくる。化合物の酸化数は+と+が普通で、+のものは無色であるが、+のものは橙赤(とうせき)色である。後者は酸化作用があり、鉄()の酸化剤としてセリウム滴定に用いられる。酸化物がガラスの色消し、研摩用に用いられるほか、触媒、ミッシュメタル(発火合金、鉄鋼用添加物)、磁性材など合金としての用途も広い。[守永健一・中原勝儼]

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