デジタル大辞泉
「テスラ」の意味・読み・例文・類語
テスラ(Nikola Tesla)
[1856~1943]米国の電気工学者。クロアチア生まれ。高圧交流発電に成功し、大電力の輸送技術の基礎を確立。高電圧を発生させるテスラコイルを創案。
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テスラ
2003年創業の米電気自動車(EV)メーカー。共同創業者であるイーロン・マスク氏が最高経営責任者(CEO)を務める。自動運転技術の開発に積極的なほか、業務や家庭向け蓄電池も手がける。米カリフォルニア州や中国の工場で車両を生産するなどしている。主力車種の値下げが響き、23年7~9月期決算は純利益が前年同期比44%減の18億5300万ドル(約2600億円)だった。(共同)
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テスラ
- [ 1 ] ( Nikola Tesla ニコラ━ ) アメリカの電気技師。交流誘導電動機、高周波高電圧変圧器(ステラコイル)を発明した。(一八五六‐一九四三)
- [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( [英語] tesla ) 磁束密度の単位。一テスラは一ニュートン/アンペア・メートルに等しい。記号T
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知恵蔵
「テスラ」の解説
テスラ
米国の電気自動車(EV)メーカーであるテスラモーターズ社の略称及び、同社が製造するEV車のシリーズ名の総称。2016年秋以降、同社の車両には自動運転に必要な各種のセンサーや制御装置などのハードウエアがあらかじめ組み込まれてきた。
テスラモーターズはEV専業ベンチャー企業としてスタートした企業で、このため、巨大な販売・サービス網を持つ既存の自動車企業とは異なる製品の性格や販売戦略をとっている。同社の歴代のEV車シリーズのラインアップには、08年から12年まで生産されたスポーツカー仕様のテスラ・ロードスター、12年から発売されているスポーツセダン仕様のテスラ・モデルS、15年から発売されているSUV(スポーツ用多目的車)仕様のテスラ・モデルX、16年に予約受け付けが始まり17年中の発売を目指しているコンパクトセダン仕様のテスラ・モデル3の四つがある。
同社のEV車はいずれも個人ユーザーを主なターゲットとしており、走ることの楽しさや快適さを強調した嗜好性に富む車になっている。構造に関してはモジュール化が進み、機能を制御するソフトウエアが更新されるとインターネット経由で配布される。したがって、メーカー指定のサービス拠点を利用せずとも、ユーザー自身によりシステムをバージョンアップして、機能を拡張することが可能である。
テスラ・モデルSが発売された12年以降、ソフトウエアのアップデートで、路面状態によって車高を変えたり、車線を自動で変更したり、車外から車庫入れや車庫出しをする機能などが順次追加された。日本でも国土交通省の承認を得て、16年からは道路に沿って進行方向を維持するオートステアリング、車線変更をアシストするオートレーンチェンジ、駐車を自動化するオートパークなどの機能を含むソフトウエアが配信され、同年の秋には自動運転機能を追加改善したソフトウエアアップデート8.0が無償で配信された。今後のアップデートによって、同社が「エンハンストオートパイロット」と称する高度な自動運転が順次実現され、ユーザーのスケジュール管理用カレンダーを車載コンピューターが読み取って、乗車するだけで目的地まで走行するなどの自動運転が可能になるとしている。
テスラ
SIの磁束密度の単位。固有の名称を持つ組立単位で、電気技術者N.テスラの名にちなむ。1 Wbの磁束が1平方メートルに一様に分布する磁束密度が1 Tで、CGS電磁単位であるガウス(G)の1万倍に当たる。
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テスラ
Nikola Tesla
生没年:1857-1943
誘導電動機を発明し交流技術を完成した電気工学者で,天才肌の発明家であった。クロアチアのスミリャンに生まれ,グラーツ工業学校とプラハ大学で学び,ブダペストの電信局に勤めた。彼はブラシのない電動機を早くから夢想していたが,1882年に多相交流で回転磁界をつくることを着想した。この電動機のアイデアを実現すべくパリから84年にアメリカに渡り,のち帰化した。初めエジソンの下で働いたが,このアイデアをためす機会を与えられず独立した。87年に多相交流による電力輸送のための発電機と誘導電動機に関する特許を出願した。イタリアのフェラリスG.Ferraris(1847-97)もこのころに誘導電動機を発明した。送配電に直流,交流のどちらを用いるべきかの争いにおいて,よい交流電動機がないことが大きな要素であったが,誘導電動機の出現はこの壁を破るものであった。ウェスティングハウス社はテスラの特許を買収し,ナイアガラ水力発電所の送配電に二相交流を用いて成功をおさめた。テスラはまた高周波高電圧変圧器〈テスラコイル〉を発明し,これを応用した高周波高電圧交流による無線送電の実験に取り組んだが,成功しなかった。セルビアのベオグラードには彼を記念するテスラ博物館がある。
執筆者:高橋 雄造
テスラ
tesla
国際単位系における磁束密度の単位。記号T。磁束の方向に垂直な面1m2につき1Wbの磁束密度,すなわち1T=1Wb/m2である。CGS電磁単位系の磁束密度の単位ガウス(G)とは1G=10⁻4Tの関係にある。アメリカの電気工学者N.テスラにちなんで名付けられた。
執筆者:平山 宏之
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テスラ(Nikola Tesla)
てすら
Nikola Tesla
(1856―1943)
アメリカの電気技術者、発明家。クロアチアに生まれ、グラーツ工科大学、プラハ大学で学び、1884年アメリカに渡り、のち帰化。1882年回転界磁型電動機を考案、1887年同じ原理に基づく発電機とあわせて特許を申請、外相交流による大電力輸送技術体系の基礎を確立した。さらに有名な「交直論争」のなかで、当初、交流の安全性を示すための実験用に、テスラ・コイル、テスラ回路、油浸式変圧器などからなる高周波高電圧技術を開発した(1891~1892)。これらは1895年ウェスティングハウス社(現、CBS)によりナイアガラ滝の発電所からの送電に応用され、画期的な成功を収めた。
[宮下晋吉]
テスラ(磁束密度の単位)
てすら
tesla
国際単位系(SI)の磁束密度の単位。固有の名称記号で表されるSI組立単位の一つである。磁束の方向に垂直な面において、1平方メートルにつき1ウェーバー(Wb)の磁束密度をいう。記号はTで表す。名称はアメリカの電気技術者テスラにちなんでつけられた。1954年の国際電気標準会議で国際単位系に採用された。
[小泉袈裟勝・今井秀孝]
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テスラ
Tesla, Nikola
[生]1856.7.10. クロアチア,スミルキン
[没]1943.1.7. ニューヨーク
アメリカの電気工学者,発明家。グラーツの工業大学,プラハ大学に学ぶ。パリで電気技師となり,1884年アメリカに渡り,エジソン研究所に勤務。交流電送方式を主張して T.エジソンと対立,独立して研究所を設立。 91年アメリカに帰化。 83年,自分の着想した回転磁場の法則を適用して,誘導電動機を発明。同じ原理で誘導型発電機をつくり,その特許権を G.ウェスチングハウスに売った。これはのちにナイアガラ瀑布の発電所に用いられて高圧交流を得ることに成功,交流電送時代を築いた。また 91年のテスラ変圧器の発明をはじめとして,無線通信施設の建設にも尽力,ラジオ放送技術の発展に貢献した。 1917年アメリカ電気工学会からエジソン・メダルを受賞した。
テスラ
tesla
磁束密度の SI組立単位。記号はT。 1Tは磁束の方向に垂直な面 1m2あたり 1Wbの磁束密度である。単位名は N.テスラの名にちなむ。
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テスラ(単位)【テスラ】
国際単位系(SI)における磁束密度の単位。記号T。N.テスラにちなむ。磁束の方向に垂直な面1m2につき1ウェーバーの磁束が通過するときの磁束密度。ウェーバー毎m2(Wb/m2)とも書く。磁束密度のCGS電磁単位G(ガウス)の104倍(1T=104G)。
→関連項目ガンマ(単位)
テスラ
クロアティア生れの米国の電気技術者。プラハ大学を出て1884年渡米,エジソンの研究所に勤めたが1887年独立し電気会社を創立。交流技術の開拓者で,誘導電動機の原理を発見,テスラコイルを発明,変圧器を改良。エジソンの直流主義に対抗し,1895年ナイアガラ滝で彼の設計による交流発電機を用いて10万馬力以上の発電・送電に成功,交流の勝利を決定的にした。→テスラ(単位)
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テスラ
テスラ
tesla
磁束密度の単位の一種.記号T.国際単位系(SI単位)では
1 T = 1 kg s-2 A-1( = V s m-2).
ガウス(G)との関係は
1 G = 10-4 T.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
テスラ【tesla】
磁束密度の国際単位。記号は「T」。1Tは1m2あたり、1ウェーバー(Wb)の磁束が一様に分布した場合の密度(1T=1Wb/m2)。また、1Tは1万ガウス(G)に相当する。◇名称は、クロアチア生まれのアメリカの電気工学者テスラにちなむ。
出典 講談社単位名がわかる辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内のテスラの言及
【キルリアン写真】より
…人体が発するオーラは古くから後光や背光として知られていたため,キルリアン写真をその科学的証拠とする向きもあるが,今のところ実験条件が不完全で,超心理学界以外では承認されていない。1958年にソビエトの科学者キルリアン夫妻が発見したとされていたが,のちにアメリカの電気技師テスラが19世紀末にすでにこの現象を記録していたことが判明した。【柴野 拓美】。…
【ガウスメーター】より
…磁束密度のCGS電磁単位はガウス(G)であるのでこの名前がある。なお,磁束密度の単位は国際単位系ではテスラ(T=104G)である。原理として[ホール効果]を用いたものが多い。…
※「テスラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」