トンブリ

食の医学館 「トンブリ」の解説

トンブリ

《栄養と働き&調理のポイント》


 外見キャビアに似ていることから「畑のキャビア」とも呼ばれているトンブリは、ホウキグサの実です。かむとプチプチとした独特の食感があるので、「畑の数の子」ともいわれます。
 ホウキグサはヨーロッパ原産で、ユーラシア大陸に広く分布するアカザ科の1年草です。ホウキに使われることから、この名があります。
 わが国では秋田や山形、岩手で栽培されることが多く、9月に小さな果実を収穫して、乾燥貯蔵し、出荷のたびにゆでて果皮を除きます。
○栄養成分としての働き
 トンブリに含まれるサポニンには血糖値の上昇を抑える効果があるといわれ、糖尿病の予防、改善に役立ちます。食物繊維も多く、本物のキャビアと異なり、コレステロールを含みません。
 アルコールの吸収を抑えるので、悪酔いを防ぐ効果もあります。酒の肴(さかな)に最適です。
○漢方的な働き
 生薬名を「地膚子(じふし)」といい、中国では約3000年前から使われているという、信頼性の高い漢方薬です。
 漢方として使われる際の薬効は利尿作用、腎炎(じんえん)の予防、腹水(ふくすい)が原因の病気の治療に効果ありといわれています。

出典 小学館食の医学館について 情報

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