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マグニチュード マグニチュード magnitude

翻訳|magnitude

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マグニチュード
マグニチュード
magnitude

地震の大きさを表すスケールアメリカの地震学者チャールズ・F.リヒターが 1935年に提案した定義がもとになっている。最初の定義はカリフォルニアの地震を対象に特定の地震計で観測された最大振幅の対数を基準にしたスケールであったが,その後同じくアメリカの地震学者ベノ・グーテンベルクリヒターらにより,1940年代から 1950年代にかけて地震から放射される表面波の振幅をもとにした表面波マグニチュード (Ms) や実体波 (P波とS波) の振幅による実体波マグニチュード (mBあるいは Mb) などが考案され,世界中の地震についてマグニチュードが決められ,マグニチュードの基礎ができた。

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知恵蔵2015の解説

マグニチュード

地震の大きさを表す数値。震度とは違う。1935年にC.F.リヒター(米国)が南カリフォルニアの地震に対し便宜的に使ったのが最初。その後改良され、現在(1)ローカル・マグニチュード(リヒターの最初の定義による)、(2)表面波マグニチュード(グーテンベルクの式)、(3)表面波マグニチュード(バネークらの式)、(4)実体波マグニチュード(広帯域地震計を用いるもの)、(5)実体波マグニチュード(短周期地震計を用いるもの)、(6)モーメント・マグニチュード(地震モーメントから換算したもの)などが使われる。気象庁が発表するマグニチュードは、震源の浅い地震では(2)、深い地震では(4)にそれぞれ相当する数値。全世界の地震資料の取りまとめをしている国際地震センターや米国地質調査所では(3)と(5)を併用。(1)から(5)までには、大きな地震ではスケールが飽和し、地震の規模を適切に表現できない欠点がある。特に(1)と(5)はM7以上では使えない。(6)にはこの欠点がない。

(阿部勝征 東京大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

マグニチュード(magnitude)

地震そのものの規模を表す尺度。また、その数値。通常、震央から100キロ離れた地点にある標準地震計の最大振幅ミクロン単位で測り、その常用対数で表す。マグニチュードが1増加すると、エネルギーは約30倍増加する。震度とは異なる。記号M →モーメントマグニチュード地震モーメント
[補説]地震の大きさとマグニチュード
大きさマグニチュード
極微小地震M1未満
微小地震M1以上、M3未満
小地震M3以上、M5未満
中地震M5以上、M7未満
大地震M7以上
※M8以上の大地震は巨大地震ともいう。

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百科事典マイペディアの解説

マグニチュード

地震の規模を示す尺度。記号M。たとえば関東大地震ではM=7.9。震央距離地震動の最大振幅とが与えられれば決まる量。最大振幅の対数をとって計算する。地震のエネルギーEとマグニチュードMとは次の関係がある。
→関連項目地震首都直下型地震東南海地震

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世界大百科事典 第2版の解説

マグニチュード【magnitude】

一つの地震の全体としての大きさを表す数値。一般にMと略記するが,決定方式によってML,MS,mbのように添字を付けたり,小文字を用いたりして区別することもある。現在使われているマグニチュードはリヒターC.F.Richterによって1935年に提案されたものMLがもととなっているが,その決定法にはいろいろな方式がある。これらの方式は本来は同じ地震に対して同じ値が得られるものとして開発されたはずであるが,実際には方式によってかなりの系統的な差が出る。

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大辞林 第三版の解説

マグニチュード【magnitude】

地震の規模を表す尺度。また、その数値。記号 M  地震波の最大振幅・震央距離・震源の深さなどを公式に当てはめて算出するが、観測条件などの違いに対応して各種の公式がある。震度が各地点の揺れの強弱を表すのに対し、地震そのものの大小を示す。 → モーメント-マグニチュード

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マグニチュード
まぐにちゅーど
magnitude

「地震の大きさ」を表す指標。地震の大きさというものを定義することにより、それぞれの地震を定量的に比較することができる。なお、マグニチュードのことを、日本語では「規模」ということもある。マグニチュードを定義する際には、地震波として放射されたエネルギー量として定義されることが望ましい。しかし、地震波エネルギーそのものが実際に計測できるわけではないので、以下に述べるアメリカの地震学者リヒターCharles Francis Richter(1900―1985)によるマグニチュード算出式の提案以降、伝統的には、地震計で計測された地動の最大振幅をもとにしてマグニチュードは決定される。具体的には、震源から一定の決められた距離に置かれている標準的な地震計に記録された地動の最大振幅の常用対数に比例する量としてマグニチュードは定義される。実際には標準的な地震計が震源から一定の距離の場所に置かれていることはめったにない。しかし、距離とともに地動の最大振幅がどのように減少していくかということ(これを距離減衰とよぶ)は経験的にわかるので、地震計がどのような場所に置かれていてもマグニチュードは算出できる。そのため、マグニチュードの算出式は、地動の最大振幅に関する項と地動の最大振幅の距離減衰に関する項からなる。普通は、多くの観測点で算出されたマグニチュードを観測点全体で平均したものをその地震のマグニチュードとする。以下で述べるように、用いる地震波や地震計の特性の違いにより、マグニチュードにはいくつかの異なる定義がある。[山下輝夫]

沿革

歴史的には、マグニチュードという概念は、1935年にリヒターにより初めて導入された。彼は、カリフォルニア州で発生する浅い地震の大きさを客観的に定義するため、震央から地表に沿って測った距離(震央距離という)が100キロメートル離れた地点に置かれた当時の標準地震計(ウッド・アンダーソン型地震計)で記録された最大変位振幅をミクロン(μm:マイクロメートル)単位で表し、その常用対数により地震の大きさを定義した。
 このリヒターの定義によるマグニチュードの算出式において用いられている最大変位振幅の距離減衰に関する項は、カリフォルニアの浅い地震にしか適用できないため、ローカル・マグニチュード(ML)とよばれる。その後、世界各地で起きている地震の大きさを適切に決めるため、MLとの整合性を保ちながら、新たなマグニチュードが提案されてきた。[山下輝夫]

マグニチュードの種類


実体波マグニチュード・表面波マグニチュード・気象庁マグニチュード
国際的によく使われてきたものとして、実体波マグニチュード(mB)と表面波マグニチュード(MS)がある。日本では、地震情報として気象庁からマグニチュードが公表されているが、これは普通、気象庁マグニチュード(MJ)とよばれる。表面波マグニチュードは、周期20秒前後の表面波の最大変位振幅を用いて算出される。しかし、表面波は震源の浅い地震でしか放射されないため、震源の深い地震については、周期1秒前後の実体波(P波、S波)の最大変位振幅を用いた実体波マグニチュードが用いられる。気象庁マグニチュードは、周期数秒程度の地震波の最大変位振幅に基づいて決められている。ただし、小さな地震については、最大変位速度振幅を用いている。なお、変位とは地震に伴って地面が動いた距離、変位速度とは地面が動いた速度のことである。
 一般に、大きな地震になるほど、放射される地震波の卓越周期(もっとも大きな振動を引き起こす周期)が長くなる傾向がある。一方、それぞれの地震計は、固有周期(地震計の特性を反映した、その地震計固有の振動周期のこと)をもっているため、その固有周期より長周期の地震動ほど、地震計による地震動の計測が不正確になり、地動の大きさの割にはマグニチュードが十分大きくならないという現象が生じる。これを、一般にマグニチュードの飽和(または、頭打ち)とよぶ。表面波マグニチュードや気象庁マグニチュードでは、おおむね8程度でこのような飽和が起きると考えられている。[山下輝夫]
モーメントマグニチュード
表面波マグニチュードや気象庁マグニチュードとは対照的に、1977年(昭和52)に地震学者の金森博雄(1936― )により提案されたモーメントマグニチュード(MW)は、震源での破壊の起き方に直接関係した量であり、マグニチュードの飽和の問題は起きない。具体的には、地震モーメントの常用対数に比例するものとして、モーメントマグニチュードは定義される。なお、地震モーメントは、断層付近の剛性率、地震に伴う断層のずれ、および断層の面積の積に比例する量である。モーメントマグニチュードは物理的意味が明確であるという利点があるが、その算出のためには、単に地動の最大振幅を計測するのではなく、震源で破壊がどう起きたかということの情報が必要となる。現在では、モーメントマグニチュードは大きな地震のマグニチュードの決定に、広く用いられている。[山下輝夫]

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世界大百科事典内のマグニチュードの言及

【地震】より

…この揺れのことを地震動というが,一般には地震動のことも地震と呼んでいる。
[マグニチュードと震度]
 地震には,数百kmの範囲にわたって強い地震動をもたらし,大災害を生じるような巨大地震から,地震動は人体に感じられず,高感度の地震計だけが記録するような微小地震まで,大小さまざまなものがある。地震の大きさ(規模)はマグニチュードによって表示される。…

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