マツ(松)(読み)マツ(英語表記)Pinus; pine

  • マツ(松) pine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マツ科マツ属の樹木の総称で,通常は常緑高木であるがまれにハイマツ (這松)のような低木もある。北半球に広く分布し,約 90種が知られる。樹皮は裂溝のあるもの,または鱗片状にはがれるものがあり,葉は脱落性の鱗片葉と針葉の2種をもつ。針葉は短枝に2~5枚ずつ束生し,種類によってこの数が定まっているので2葉性,3葉性,5葉性 (いわゆる五葉松) などに区別する。4~6月に開花,雌雄同株で,雄花は新枝の基部に群生し,黄,または緋色のものもあり,無柄の穂状。雌花球形で新枝に生または頂生し,緑色または紫色である。受粉後1年以上もかかって成熟する球果は円柱形でいわゆる松かさをつくり,木質の宿存する鱗片がある。種子は膜状の翼を有し鱗片の内面に2個ずつ生じる。日本にはアカマツ (赤松)クロマツ (黒松)ヒメコマツ (姫小松)チョウセンゴヨウ (朝鮮五葉),タカネゴヨウ,ハイマツリュウキュウマツの7種が自生する。庭園樹として普通に植えられ,材は建築,土木,家具,細工物に利用される。チョウセンゴヨウの種子は食用とする。またアカマツクロマツから樹脂をとり,テレビン油,松やに,タールをつくる。

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百科事典マイペディアの解説

マツ科マツ属の常緑高木〜低木の総称。北半球に約100種があり,日本にはアカマツクロマツ,チョウセンゴヨウ,ゴヨウマツハイマツ,ヤクタネゴヨウ,リュウキュウマツなどが自生。葉は針状で2〜5本束生,断面は三角形〜半円形をなし,2〜10個の樹脂溝がある。雌雄同株。果実は多数の鱗片がらせん状につき,翌年秋に成熟する。アカマツとクロマツの材は建材,器具,薪炭パルプなど種々の用途があり,からは松脂(まつやに)をとる。クロマツ,ゴヨウマツは観賞用,特に盆栽とされる。またダイオウショウなどが外国から渡来し,庭木街路樹などとして,各地に植栽されるものも多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

常緑性で,2ないし5本の針葉を短枝に頂生したいわゆる松葉をもつ,マツ科マツ属Pinus樹木の総称。北半球に広く分布して昔からさまざまに利用されてきた。松やpineの名は後述のように他科他属の針葉樹につけられることもある。
[形態]
 ハイマツなど少数を除いて高木性で,幹の樹皮はうろこ状に割れるか滑らかである。新条は通常春の1ヵ月ほどの間に伸長生長を終わり,先端に頂芽および数個の側頂芽を形成する。翌春これらの芽から分枝しつねに主軸の周りに横枝が輪生するため,若木ではしばしばその階数によって樹齢がわかる。

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世界大百科事典内のマツ(松)の言及

【マツムシ(松虫)】より

…草の根際にすむ。直翅目マツムシ科Eneopteridaeの昆虫。東南アジアに広く分布し,日本では本州までいる。…

※「マツ(松)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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