日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
マンチェスター(アメリカ合衆国)
まんちぇすたー
Manchester
アメリカ合衆国、ニュー・ハンプシャー州南部、メリマック川に臨む同州最大の工業都市。マサチューセッツ州との州境近くに位置する。人口10万7006(2000)。メリマック川にかかるアモスケグ滝の水力を利用した綿織物・毛織物工業が発達し、一時期は「織物業の町」として世界にその名を馳(は)せた。1935年以降は織物業は小規模化され、同時に工業は多様化して、靴などの皮革、繊維、機械、電子機器、電気機器などが盛んである。1722年に入植が始まり、オールド・ハリーズ・タウン、ティングス・タウンの地名を経て1810年現市名に変更、1838年に綿紡績工場が初めて建設され、1846年より市制施行。ニュー・イングランド地方の美しい景観はサマー・リゾートとして人気が高い。独立戦争で活躍した将軍ジョン・スタークゆかりの地としても知られる。
[作野和世]