精選版 日本国語大辞典「無双」の解説
む‐そう ‥サウ【無双】
〘名〙
※信心録(ヒイデスの導師)(1592)三「Deus ワ ゼン ノ タッシタル ゴ ミャウキャウ ニテ マシマス ト イエドモ、musǒ(ムサウ) ノ Spiritual ゴ シャウタイ ニテ マシマス ニ ヨッテ」
② (「夢想」とも書く) 器具などが、不思議な、または巧妙な作り方であること。また、そのもの。
※雑俳・柳多留拾遺(1801)巻八上「若後家のたばこむさうの箱から出」
※浮世草子・男色木芽漬(1703)三「むさうの袷に着換へさせ」
④ 「むそうまど(無双窓)」の略。
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春「庇裏の夢想(ムサウ)から白い湯気を吐き散らして居る」
⑤ 相撲の投げわざの一つ。片手を相手のももに当てて投げ倒すもの。内無双(うちむそう)と外無双(そとむそう)がある。
ぶ‐そう ‥サウ【無双】
〘名〙 (形動) 比べるものがないこと。ならぶものがないこと。二つとないこと。また、そのさま。無二。無比。むそう。
※和漢朗詠(1018頃)下「東平蒼が雅量、寧ろ漢皇褒貴の無双の弟にあらずや〈菅原文時〉」
※高野本平家(13C前)二「まことに無双(ブサウ)の碩徳、天下第一の高僧にておはしければ」 〔新序‐雑事二〕
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